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2016.10.11 Tuesday

スタジオ撮影

ちょっと遅くなりましたが、丸善丸の内本店ギャラリーにて開催された「人・形 展」は無事終了いたしました。

ご来場、お買上げの皆様には熱く御礼申し上げます。

 

ちなみにぼくのRSHシリーズ2体は残念ながら今回は売れ残ってしまいましたので、メールを頂ければ送料無料で販売したいと思います。

※2017年5月追記:RSH-A3はアルテトキオさんの商品原型となりますので販売できなくなりました。誠に申し訳ありません。

 

RSH ver.1.1↓

RSH ver.1.1の詳細ページはこちら

 

RSH-A3↓

RSH-A3の詳細ページはこちら

 

お値段は両方共に220,000円という高額商品となりますが、銀行振り込みの一括払いのみとなりまして、代引きや分割・カード払いはできません(スミマセン…)。

お買上げ(振込)後のキャンセルも不可となりますので衝動買いにはご注意ください(笑)。

ていうか早く1/6キットの新作作らんといかんな…。

 

さて、話題は変わりまして夏真っ盛りの8月に、いつもお世話になっているアルテトキオさんの商品撮影のお仕事に行ってきました。個人的に今回のヘッドやウィッグはかなり好印象でした。↓

そもそもなんで原型師のぼくが撮影してるのかというと、初めて原型のお仕事をいただいた時に、その商品撮影も「ついでにやってみませんか?」みたいな感じにオファーいただいたのが始まりだったのですが、それ以降ぼくが手がけていないもの(他の人が作ったもの)も時々撮影するようになりました。

仕事の内容としては衣装購入時のチョイスから始まり、撮影当日はその衣装の組み合わせ、ウィッグのセット、ポージングをして撮影でその日は終了。

翌日以降にRAW現像、データ転送といった感じで、撮影当日は朝から日が暮れるまで行動するのでけっこう体力消耗して「あ〜仕事したな〜」と実感できる日になります(笑)。

 

※ここからいきなり趣味の領域でもあるカメラ話も混ざってくるので若干専門的な用語や話題も飛び出しますがご了承ください(笑)。

 

思い返せば最初にこの撮影のお仕事をいただいた時はSONYのRX100という、いわゆる高級コンデジブームの火付け役となったカメラで撮影したのですが、この頃はまだ全然カメラの操作方法も撮影の知識もノウハウも乏しくて、今にして思えば残念な写真しか撮れませんでした(しかもRAWで撮り忘れるという体たらく。正直撮り直したい…)↓

このスタジオは屋外光が一切入らない所だったので照明に頼るしかなかったのも残念ポイントでした。

 

その次にオファーをいただいた時はちゃんとRAWで撮影・現像したので初回よりはマシな写真が撮れました↓

ドールのポージングの取らせ方もいろいろ試して勉強。

でも背景ボケとか照明とかはあまり意識せず、ポージングとアングルをあーだこーだとやってました(そもそもRX100じゃ背景ボケが〜とか言うほどボケないんすけどね)。

屋外光が入るスタジオだったことは今にして思えば非常に助けになっていたと思います。

 

そしてその次の回ではレンズ交換式のパナソニックGM-1という、センサーサイズがRX100よりもちょっと大きいマイクロフォーサーズ規格(m4/3)のカメラで挑みました。

レンズはオリンパスの単焦点25mm/f1.8(35mmフルサイズ換算で50mm相当の画角。要するに標準域のレンズ)1本のみだったのですが、途中から絞り優先の開放で撮ることを覚えて(笑)RX100よりも背景ボケが出るようになり、帰宅後のRAW現像でもホワイトバランス(WB)をこだわった結果そこそこいい雰囲気の写真も撮れました↓

ただ、このGM-1はフリッカーが出やすいのか、スタジオの照明がインバーター無しだったせいか、照明を使うとモロにフリッカーが出てしまい、当時はこれを抑えることができず(シャッタースピード1/50あたりで固定すれば消えたと思われる)窓からの屋外光のみで撮影した写真以外は悲惨なものでした。

 

その次の回もGM-1だったのですが、フリッカーを嫌ってその日は全て屋外光のみで撮影しました↓

 

おかげで雰囲気のいい写真が撮れましたが、夕方近くになるとかなり暗くなってしまい、かなり強引なスローシャッターを多用してしのぎ、それでも足りない光量はRAW現像で補正するという方法をとりました。

あとこの頃はまだ目線変更のやり方がイマイチわかってなかったので、表情の演出が乏しかったように思います。

 

んでその次の回で現用機であるフジフイルムのX-T1になりました。

ちなみにスペック的なことを書いときますと、X-T1のセンサーサイズはGM-1のm4/3規格よりも大きく、35mmフルサイズセンサーより少し小さいAPS-C規格(フジ独自の素子配列の「X-Trans CMOS2センサー」を採用)なので、m4/3機よりも背景ボケがより強く出せる上に高解像度なのはもちろん、画像処理エンジンのおかげなのかノイズ耐性も高く、色再現性や発色も非常に優れた特性になってます。

GM-1では同一光源でもWBや露出がバラつきやすい上にノイズも出やすかったので、RAW現像時の補正でいろいろなパラメータをいじる必要がありましたが、X-T1だと少しハイライトを抑えるくらいで他は何もいじらずに済む、なんてことがほとんどでした。

レンズもそれまで標準域1本でしたが、ここから広角(XF16mm/f1.4=35mm換算で24mm相当)と標準(XF35mm/f1.4=35mm換算で52mm相当)の2種を使用。

照明はやはりそれまでの写真の雰囲気が気に入ってたので、この日も屋外光のみで撮りました(たしか補助的に照明を使った写真もありましたが、やはり屋外光のみの方がいい感じでした)↓

しかしこの回ではまだ広角・標準レンズの特性を活かし切れなくて、全体的に凡庸なアングル・レイアウトの写真が多かったように思います(上記写真は35mm)。

ポージングも目線も多彩には動かしていませんでした。

ちなみにこの回からマニュアルフォーカスで撮るのが定番になりました。

 

その次の回は100cmのミニチュアサイズだったので衣装が無く、これまでと違うノリにしようとスタジオも毛色の違う所に変えて撮ったわけですが、この日は屋外光ではなく、スタジオの特殊な照明を使用した写真が思いの外いい感じに撮れました(LEDが床や壁面にたくさん埋め込まれてました)。

ボディも小さかったので動かしやすく、いろんなポージングで撮りました。

ちなみにその写真はアルテさんのサイトでまだ掲載されていないので、残念ながらここでは掲載できません。

 

そして今回の撮影となったわけですが、今回はこれまでのような窓からの屋外光の他に、天井の照明も使用してみたのですが、その過程で偶然いい感じの明かりを発見しまして、我ながらちょっと感動してしまいました。

まずはいつも通りの屋外光↓

上記写真は35mm(標準域)レンズで撮影。

ちなみにこの日は広角・標準に加えて中望遠域のレンズ(58mm=フルサイズ換算87mm相当)も使用しました。

以下の写真は似たようなアングルから3種のレンズで撮影したもの↓

左から広角(16mm)、標準(35mm)、中望遠(58mm)となります。全て絞り開放。

ちなみに58mmのレンズはフォクトレンダー(コシナ)ノクトン58mm/f1.4 SL2 Nというやつで、1960年代のトプコール58mm/f1.4をベースに、コシナがニコンFマウント用に再設計したレンズです。

「クラシックレンズの味わいと現代的な性能の両立」と謳われているように、絞り開放ではかなりソフトフォーカス的な柔らかい描写になっており、独特な雰囲気を醸し出しますが、少し絞るだけでかなりクッキリとした描写になります。

コーティングは完全に現代の技術なので、ゴーストやフレアはかなり抑えられていますが、元々がフィルムカメラ用の設計なためか、デジカメでは少々色収差が出る場合もあります。

しかしこのノクトン58mmはフィルムカメラ(Nikon FE2)はもちろんのこと、デジカメ(X-T1)でもカッコイイ写真が撮れる率(笑)が高いので、現在ぼくのお気に入り筆頭レンズとなっております。

他の2本は完全に現代のレンズ(XF16mm/f1.4とXF35mm/f1.4)なので、ノクトンと比較すると絞り開放なのにかなりクッキリした描写になってるのがわかります。とはいえ、XFレンズも絞ればさらにクッキリ度がアップしていくという、解像性能の良いレンズです。

発色も他社のレンズやオールドレンズと比べて鮮やかな印象になるようです(晴天の青空や屋外の緑を撮り比べるとわかりやすい)。

 

…少々脱線してレンズの話になってしまったので軌道修正。

次に場所を変えて天井の照明を使用してみました↓

背景の雰囲気に合わせて衣装もウィッグもチェンジ。

今までの屋外の青白い光よりもかなり黄色い白熱灯の色味になってます。

ところがこの写真をよく見てみると、顔の辺りの色味が少し違うのがわかります。ソファーにも青い光が反射しています。

この光を消そうとしたんですが窓にはカーテン等の遮蔽できるものが無く、どうしたものかとしばし一考。

RAW現像時に部分補正すればこういった箇所はある程度均質化できるのですが、そういう写真はなんか嘘くさくなってしまうように思えて(補正も面倒くさいし)ぼくとしてはできるだけ撮影時のままの雰囲気をそのまま写したい派(多少の演出や強調はあり)なので、とりあえずこの状態で何枚かアングルを変えて撮影した後、試しに照明を全て消してみました↓

おぉ!なんかカッコ良くなった〜!

さらにここの室内照明は無段階に明るさを変えられるタイプだったので、ほんの少しだけ照明を足してみました↓

…ん〜悪くはないけどさっきの方がいいな。

という感じに、このスタジオでは照明でかなり楽しめました。

あと、今回やっと目線移動のやり方(眼球を押しながら動かすってだけの話だった)がわかって微調整もできるようになったのでポージングの幅も広がったように思います。

衣装のチョイスもスタジオ決める前だったので適当に見繕ったのですが、屋外光の白基調の所と白熱灯のダークな所の2箇所に偶然マッチして嬉しかったです。

 

他の写真はアルテトキオさんのサイトにて閲覧できます(撮影した全部じゃないけどけっこうな枚数あります。ヌードもあり)。

ちなみに一番最初にRX100で撮った写真はギャラリー内「奈々」のType B。

2回目のRX100による撮影は「奈々」のType Aと「ミン」のType Cになります。

3回目のGM-1による撮影は「ミン」のType Aと「ニーナエルフ」のType A。

4回目のGM-1による撮影は「」のType CとType D(フリッカーだらけのやつ)と「真希」のType B。

5回目のX-T1による撮影は「芽衣」のType Aと「アニメヘッド」のType A。

6回目のX-T1による撮影はまだ未掲載。

で今回7回目のX-T1による撮影は「七海」のType AとType B。

その他の写真は他の人が撮影したものです(恐らく中国で撮影されたものがほとんどだと思われます)。

 

最初の頃は手探り状態だったのでヘトヘトに疲れて終わってましたが、カメラ趣味も加わったせいかスタジオ撮影も最近ようやく楽しめるようになってきました(笑)。

いつか完全な屋外でも撮影してみたいなぁなんて思いました。

…といううわけでカメラ趣味の話でした。いや、仕事の話だったか。

2016.09.28 Wednesday

人・形(ヒトガタ)展のお知らせ

本日28日から10月4日まで、東京丸の内オアゾ4階ギャラリーにて、様々な創作人形の祭典「人・形展」が開催されます。

展示されている作品は全て販売されているので、その場で衝動買いも可能です(笑)。入場無料。

ぼくの商品は等身大胸像のRSH ver.1.1RSH-A3の2体で、一昨日完成したばっかの手作り完成品です↓

上記2体は今年2月のワンフェスで展示していたものと同じモデルですが、塗装・組み立ては新たに行い、眼球パーツもできたてホヤホヤです。眉毛は塗装方法を少し変えたので以前より少しリアルになったかと思います。

収納BOX、展示用スタンド、取扱説明書、桜文鳥直筆の鑑定書(字はヘタです)が付属します。

今回はテーブルがスペース中央付近にあるので360°から観察可能です。

平日も開催しておりますので、普段土日休めなくてワンフェス行ったことないなんて方もぜひお越しいただき、RSHシリーズの生々しさを肉眼でご堪能ください(笑)。

ちなみにぼくは毎回ヒトガタ展の開催中は家の事情で滅多に顔を出さなかった(出せなかった)のですが、今回は父が入院中のため介護する必要がなくなったので、なるべく多く顔を出そうかと思っております。

運良く遭遇して、何か質問や聞きたいことなどありましたらお気軽にご相談ください。

 

というわけで、ここからは前回の記事「沈黙の溶剤」の続きを掲載。

前回、眼球パーツのクリア層を作ろうとして使用したエポキシ樹脂に、溶剤が入ってるというブービートラップによって塗装面が溶けるという、ジョン・ランボーが雄叫びあげながらM60軽機関銃を乱射するレベルの怒りのトラブルがあり、改めてエポキシ樹脂を購入し直しました↓

タミヤの「透明エポキシ樹脂150g」です。

世界のタミヤさんの商品なら信頼性もバッチリでしょう、と早速イチから作り直した眼球パーツのベースをドブ漬け↓

このクリア層用シリコン型も、前回の記事で新たに作り直したもの。

使ってみると前回使ったブレニー技研の樹脂より明らかに粘度が高い(程よく加熱したハチミツ程度かな?)ので、混合時に発生した気泡が少々抜けにくい感はありますが、本来のエポキシクリア樹脂はこれが普通です。

気泡が抜けにくいとはいえ、硬化時間はかなり長い(初期硬化で約1日。室温27℃前後)ので焦って撹拌する必要は全くなく、ゆっくりムラが見えなくなるまで混合させればほとんど気泡の無い状態になります。

対して溶剤が添加されていたブレニー技研の樹脂は粘度がタミヤのものよりかなり低く、気泡抜けという点ではタミヤ以上の効果があり、それほど気を使わなくても気泡がどんどん抜けてくれますが、塗装侵しちゃうのはキツいっす(商品説明に「溶剤が入っているので塗装面を溶かす恐れあり」とかしっかり書いておくべきだと思う)。

ちなみにこの眼球パーツの虹彩部分はかなり細かいモールドなので、気泡が出ないように筆で樹脂を厚塗りしてから漬け込んでます。

 

そして約1日経って、手で触ってほとんど硬化したかな?という感じになったので型から剥がしてみると…↓

うぬぉお〜!型が貼り付いてボロボロになった〜!(矢印の色が対応する貼り付き部分。黄色部分は眼球側を剥がしたのでキレイになってます)

無傷で成功したのは1個だけ…しかし不幸中の幸いか、一番酷い貼り付きを発現したもの以外はなんとか爪でチマチマやってキレイに剥がすことに成功。コンパウンドで磨いたらツルピカになって一安心(型は一発でゴミになってしまいましたが)。

ところが一番酷い貼り付きを発揮した眼球パーツはご覧の通り↓

無理にシリコンを剥がそうとしたらクリア層まで持ってかれた〜(写真上)!

爪でチマチマ剥がしても、ほぼ同化してんじゃねーの?っていうくらいの貼り付きを発揮しておりまして、ランボー怒りのアフガンな感じ(写真下)。

でもふてくされて寝るような悠長な時間は無いので、すぐに眼球パーツのベースを再度複製↓

これがまた地味に面倒なんすよね…手や道具も汚れるからツールウォッシュ(有機溶剤)が大活躍して、昭和時代のシンナー中毒の若者が大喜びしそうな臭気(トルエンとは違うんだろうけど)が部屋中に満ち溢れるし、スペースも狭いから他の作業出来ないし。

そんな劣悪な環境から生まれた眼球ベース1個だけを塗装して、唯一生き残ったクリア層用シリコン型を使って再度ドブ漬け。

ちなみにこのドブ漬け前に、念のためフッ素系離型剤を吹いて、ツルピカ部分はティッシュで拭いてツヤを妨げないようにしておきました。すると…↓

今までの貼り付きがウソのようにスポッと抜けた(写真上)。

どうやら今回の貼り付きによるトラブルはタミヤの樹脂が悪いわけではなく、型のシリコンが硬化してすぐ使用(注型)したことが原因だったんではないかと推測。

型によって貼り付き具合が違ってたというのも、1個1個シリコンを雄型に流し込んで硬化させてを4回繰り返して4個作ったので、最初に作った型は硬化が進んだ結果抜けが良かったと。んで最後に作った型は硬化してすぐエポキシ流したから貼り付きが酷かったとか。要はぼくが焦ったのが失敗の原因。

今までガレキやRSH本体に使うポリウレタン樹脂ならば、できたてホヤホヤのシリコン型には一切離型剤吹かなくてもスポッと抜けてたのでエポキシも大丈夫だろうと思ってたのですが、やはりエポキシの接着力は強力なんでしょうか。

まとめると、エポキシクリア樹脂を使用する際は、シリコン型には前もって離型剤を塗布しておくことと、シリコン型は硬化直後にすぐ注型しないことが重要である…てことかな?

このセオリーを守ってれば無事抜けるでしょうと、今回もまたお勉強になりましたとさ。めでたしめでたし…とはいかのおすし。

上記写真下の矢印が示すように、なんと1個だけ再塗装して作り直した眼球パーツの色味が他の3個となんか違う〜!

数日前の塗装工程くらい覚えてろよこのクソ脳みそって感じ。ていうかケチって1個だけ作ったのが裏目に出たってことでしょうな、ワッハッハ〜………………………………クッソ〜2個作ってりゃ問題なかったのに〜!

せっかくキレイにできましたが、これは失敗と言わざるをえないでしょう。

この1個どうしよ…目玉のおやじでも作ろうか…とこの日はこれで精根尽き果てて終了。

翌日ふと、シリコンに持ってかれて一部クリア層が剥がれた眼球パーツに貼り付いたシリコンの残党を爪でコリコリすると…なんとあっけなく剥がれるではないか!

全部剥がした後にコンパウンドで磨いてみたら…あら!これ使えるじゃん!となりました。

剥がれた部分がまぶたに隠れる範囲内だったのが幸いでした。

どうやらエポキシとシリコンの双方ともに硬化がさらに進んだことで剥がれやすくなったのではないかと推測(推測ばっか)。

要は何事も焦るなってことですな。でもまぁこれで面倒な眼球パーツを改めて製作しなくて済んだ!

ということで次はRSH本体の仕上げ。

 

今回RSHシリーズを2体、再度組み立て(ver.1.1、A3ともに2個目になります。ちなみに1個目は現在美術館で巡回展示中)するにあたって、1個目完成後から感じていた反省点を踏まえて改善を試みました。

その反省点というのが「まゆげの塗装」です。

今までは「筆よりも均等な太さの毛を描きやすい」という理由から、水彩色鉛筆の黒で毛を描いて、それを塗料用の薄め液でぼかしていたのですが、これだとどうしても鉛筆の粉っぽさが残ってしまい(それ以前の2B鉛筆よりはマシでしたが)その薄め液によるボケ方も、グラデーションはキレイなのですが、毛のボケなくていい部分までボケてしまい(毛の根元だけぼかしたかった)毛の立体感があまり感じられませんでした。

 

そんなある日(8月中旬)たまにヘッド原型をやらせていただいているアルテトキオさんの商品撮影のお仕事(例のインチキカメラマンワーク。今は機材もノウハウも少しだけアップグレードしてきたのでインチキレベルからは卒業できたと自画自賛)で、中国製ヘッドのサンプルを見て驚きました。まゆげ塗装が超上手くなっていたのです↓

 

ちなみにこの写真は、カメラ=X-T1、レンズ=XF35mm/f1.4によるもの。絞り優先f1.4。

顔のパーツ形状一つ一つは驚くほど繊細な造形というわけではないのですが、タレ目や脱力感のある半開きの口もなかなかいい塩梅で、全体的な表情が醸し出す雰囲気がかなり良い。

特にまゆげの塗装は「やべぇこれは負けた…」と思うほどのレベルで、よくネットで見かけていた、ドールメイクが非常に上手い人レベルというか、毛の1本1本をちゃんと根元から先端まで上手&繊細に描いてるという、ぼくの性格では不可能と思ってしまうようなレベルでした。

今までこういう塗装は「これは無理!」とハナから諦めていたのですが、撮影を通してずっと見てたらなんか「ちゃんとした面相筆で集中力維持できればできるんじゃね?」という気もしてきたのでレッツトライ↓

1:大まかな角度と長さを薄く描いて

2:毛をどんどん足して

3:毛の根元をぼかし(又は失敗した毛を修正したり)

4:中央部に毛を足して完成

…ん〜まだ中国産ヘッドのまゆげには勝てなかったか…もうちょい塗料を薄めた方が良かったのかな〜。

ていうかまだ繊細さが足りない。でも過去の鉛筆まゆげよりはリアルになったかと思います。

面相筆による毛描きも思っていたほど時間もかからず苦痛ではありませんでした(そこが繊細さの足りない原因かも)。

この毛描き法で下まつげもフィニッシュ↓

これも以前より上手くなったか…いや、大して変わらないか。

 

次はつけまつげ。

今までは100均のつけまの中から一番リアルで短い毛の物をチョイスしていたのですが、最近の100均ではなかなかイイものが見つからず(今まで使ってた下まつげ用のちょうどいいのがどこにも売ってない)しょうがないのでネットでいろいろ調べた挙句、ドンキで売ってたコレ↓

を使用することにしました。

数々のつけま群の中で一番毛が短そうで、生え方もリアルな感じだったので。

このつけまを約5mmほどにカットして、シリコン系接着剤のスーパーXで接着していきます↓

ちなみにつけまのほとんどはパッケージから剥がすと、パッケージ固定用なのか、人間のまぶた用なのかわかりませんが、接着に邪魔な粘着剤みたいなのが両端5〜6mmくらいに付いているので、これは指でチマチマ擦って除去しておくと接着時にピンセットに付かなくなります。

つけま全部を使うと左右幅が長すぎるので、真ん中の一番毛の長い部分を間引いたりして調整。

接着完了↓

接着前はちょっと長いかなと思ってましたが、それほど違和感ないレベルで一安心。

次にこの接着したつけまの根元のクッキリ感をぼやかす工程です↓

今まで使ってた100均のつけまは根元のベースが黒かったのでかなりクッキリしており、思い切り黒塗料で急激なグラデーションをつけてましたが、今回使用したつけまは100均のより上等なのかベースが透明なため以前ほどクッキリ感は無く、使用する黒塗料も若干薄めて使用。

ちなみにつけまを接着する箇所にはリューターで細い溝を彫ってあり、接着力を補強するようになってます(ver.1.1、A3ともに同じように加工)。

あとはまぶたの二重部分にかなり薄めた黒を面相筆で薄〜く乗せて(A3のみ)塗装完了〜↓

1個目のRSH-A3はかなり色白に作ったところ、若干現実感に乏しいような気がしたので、今回は多少濃い目の肌になってます。

ちなみに肌色はトリブレインサイトの方でも何度か掲載してますが、ベースの樹脂の色を活かしつつ、自作のクリアー肌色をティッシュポンポン法で塗装。

 

最後の仕上げはウィッグです。

今回使用したウィッグはシペラスのFST-60-406(406は色の形式)。未加工だとこんな感じ↓

超ロングも面白いのですが、胸像だとちょっと無理があるのでカットします。

ちなみにカット直前の様子↓

前髪を揃えたらこんな感じに。

昔、海外のスラッシュメタルかオルタナ系バンドでこんな髪型してる人がいたような記憶がおぼろげにあります。

 

思い切り全部カット↓

あ〜また左右の長さが違っちゃったよ。もちろん修正。

こめかみ近辺の髪はヘタに切ると取り返しのつかない失敗になるのでまだ手を付けず。

 

パッツン切りした毛先をチョンチョンと縦に切ってバラけさしてから、とりあえずヘアアイロンでカールを付けてみました↓

先程手を付けなかったこめかみ部分の髪がちょっと暑苦しいような。

かといって変に切って大失敗すると、ヒトガタ展まで時間がない今となっては(明後日納品)リカバリー不可能なので、切らずになんとかならんかとヘアアイロンで試行錯誤↓

人の髪の毛と違って生えてる方向がかなり限定的なので悩ましい…。

 

あーだこーだとやってる内になんかいい感じになりました(笑)↓

結局RSH ver.1.1は今回も毎度おなじみオーソドックスなミディアムボブに決定。

次にRSH-A3ですが、使用するウィッグはver.1.1と同じFST-60。

同じ髪型にするのもなんか面白くないので、なんかいい感じの髪型ないかな〜と、とりあえず前髪だけ切らずにサイドと後だけカット&カールして、前髪をクリップで留めてみました↓

あれ?なんかこれで良くね?という感じになりまして終了〜(笑)!

 

この後は収納BOXとインスト類の製作をして納品準備完了となったわけですが、その合間に2体をX-T1で撮影↓

売れてしまったらもう手元には残らないので、何十枚か撮っときました。

ホントはもっと別のレンズでも撮りたかったんですが、時間が無かったのでXF16mm/f1.4とカールツァイス・ディスタゴン35mm/f1.4(←最近買ったばかり)だけしか使えませんでした。

ちなみにA3のヘアクリップはこの後もうちょい女の子っぽいやつを買ってきまして、それを展示・同梱することにしました。

随分長文になってしまいましたが改めまして、人・形展では上記のRSHシリーズ2体を展示・販売しております。

気になってしかたない!実物見てみたい!と思ってしまった方はぜひ、丸の内オアゾ4階ギャラリーへレッツゴー3匹!

2016.09.19 Monday

沈黙の溶剤

前回の日記からもうすぐ3ヶ月。

9月28日から丸の内で開催される「人・形(ヒトガタ)展」の出し物を作らなきゃなーと思っていた矢先、また父が入院してしまいました。

 

前回の日記で書いた脳梗塞から復活してしばらくは、今までのように暮らしていましたが、次第に朝起きる動作が非常に遅くなってきて(返事はするもののなかなか起きずにゴロゴロしていることが数十分続く)日中も夜中もほとんど寝たきりのようになってしまい、トイレに行く回数も激減(つまりオムツに漏らしている)。

ぼくとしては朝起こす時の呼びかけを何度もすることになったことと、オムツの交換頻度が上がったこと以外に特に苦労することは無かったのでそれほど心配してなかったのですが、9月1日の夜に嘔吐。

本人は意識もいつもよりしっかりした感じで「ちょっと気持ち悪い」と言ってたのでしばらく寝かせて様子を見たら治ったようで、一人でトイレにも行けるようになり、安心してその日は就寝。

しかし9月2日朝はそれまで以上に起きてこなくなってオムツも限界突破してビシャビシャに。

昨夜は何度も一人でトイレに行ってたので安心してたのに、急にこんなになるってことはもしやまた脳梗塞?と思ってケアマネージャーさんに連絡して来てもらって確認してもらった上で救急車を呼ぶことに。

救急隊の判断により病院へ搬送。

数時間にわたる検査の結果、以外なことに脳梗塞ではなく胆管結石(間違いやすいけど尿管結石ではない)だったことが判明。

ここしばらくの朝起きる動作の遅さやトイレに行く回数の激減も胆管が詰まったことによって肝機能に悪影響が出て起きるのもだるい状態になっていたからなのかなぁと推測(あくまでシロウトの推測です)。てなわけで緊急入院。

先生の話によると持病の心肥大による心房細動もあり、脳梗塞の危険性もあり、糖尿病もあり、認知症でもあり、といろいろな難点があり、特に心肥大と脳梗塞によって水分バランスをかなりシビアにコントロールしないと心臓か脳のどちらかがダメになる、つまり心不全か脳梗塞を起こす可能性が非常に高い状態とのこと。

更に今回の胆管結石もなんとかしないといけないのですが、胆管の詰まりによって胆嚢炎も起こしており、このままでは手術も出来ないということなので、まずはこの炎症を直すことから始まりました。

何種もの点滴で管だらけになった父は認知症のせいでその管を何度も抜こうとしたらしく(前回の入院でもそうだった)今回も手とお腹に拘束具を付けられるハメに。

この拘束具、手は指のない手袋みたいなミトンを付けられるのですが、母も生前の入院時に肝機能障害によって認知症のようになって同じものをつけてたことがありました。この見た目がなんか可哀想なんすよね。でもしかたない。

それから今まで父は少しづつ回復してきたようで、明日には食事を取れるかどうかの検査をします。

でも完治するには胆管結石を除去しなければならず、まだまだ入院することになりそう。

父は87歳という高齢のため、今日までの入院ですでに歩けなくなっていると思われます。認知症も一気に進んでしまう恐れもあります(今のところ進行は感じられないけど)。

そんなわけで仮に完治して退院となっても家に帰れるかどうか…等の心配もあるんですが、ぼくの生活パターンとしては介護が無くなった分かなり楽にはなったのですが、毎日の見舞いと心理的な心配もあってまだ遠出したりする気にはなってません。

どっちにしても雨続きだし、バイクも完成してないし、仕事もあるしちょうどいいやという感じ。

 

それでここしばらくは見舞いと仕事に明け暮れてました。

今回はその仕事の一つであるヒトガタ展の出し物の製作についてのお話(前置き長ぇ)。

 

本来ならすでに存在するRSH.ver1.1RSH-A3を出すはずだったんですが、今回は「再発見!ニッポンの立体」展に両方共出してしまったので、これをもう1セットづつ作らんといかんのであります。

まずはメイン部分のヘッドと首下パーツをそれぞれの型から複製↓

ちなみにこの写真の状態は、ある程度の工作(顔パーツとの摺り合わせや展示用ステーの設置、塗装)が少し進んだ状態。

あとは眼球パーツと歯パーツも用意しないとな、とそれぞれの型を探しました。

ところが…出たよ出たよ〜コロボックルの妨害工作〜と言いたくなるようなトラブル発生。

A3の下の歯用の型がどっっっっっこにもない!A3作った時にわざわざ新規で作ったってのに〜!

RSH関連の小さな型は一つの箱にまとめて入れてたはずなのに、その必要な型だけ無くて他の必要ない型は全部あるっていうこの嫌がらせ!元になったTSMの歯型があればこれを代用できるんですがこれも無い!一番大事な原型も無い!テレビもねぇ!ラジオもねぇ!車もそんなに走ってねぇ!

もう意図的に誰かが隠してんだろ!と言いたくなるようなこの腹立たしさ。

まぁ今回に限らず、必要なものに限って見つからない(必要無くなってから出てくる)というのはぼくの人生ではもう日常茶飯事なので、いつもの通りひとしきり怒りまくった後(笑)に落ち着きを取り戻して代用案を考えます。

原型があればそれを元にまたシリコン型を作れば済むのですが、原型が無い。

ところが、天は我を見放さなかった!A3の顔パーツの予備があった!

この予備ってのは最初にレジン化した際に、ほっぺたに微細なゴミが入ったやつをホクロにしてごまかしたもの(笑)で、これはこれでイイ感じなのですが、その次にできたやつが完璧だったのでそれを展示用(今回美術館で巡回してるやつ)にしてたわけです。

毎回RSHシリーズは最初のレジン化で、目立つ所にゴミや気泡が入ったりして完璧じゃないものもできてしまうので、その中でもなんとかごまかせるレベルのものはテスト用としての用途も兼ねて、展示用のものと同時に塗装してたりして、予備が誕生するわけです。

ちなみにこの予備顔パーツをそのまま今回のヒトガタ展に使えばいいじゃんと一瞬思いますが、首下パーツの予備は無いので(顔パーツが失敗したらもう一回顔パーツを複製するところからやり直すという工程なので)色味を統一することを考えると新規に複製しないと「顔と首下の色が微妙に違う」なんてことになってしまいます(複製時に毎回調色してるので色合わせるのはけっこう難易度高し)。

そんなわけでこの予備顔パーツは使用不可。

 

その予備顔パーツには出来損ないの眼球パーツと欠点なしの歯と舌パーツが入ってたので、この歯パーツをバラして新規に型取りしようというわけ↓

 

今まで一つのアンダーゲート経路で歯と歯茎の両パーツを流し込めるような型を作って、経路の分岐に2個のフタを設置して色違いの2パーツを作れるようにしてましたが、今回はフタ無しで両パーツを別々に流し込める型を作りました。

若干シリコン量が多く必要になりますが、このくらいの大きさならケチるほどの差は無いと判断。

型が完成してレジン流し込み時の様子↓

ほぼ気泡なしで抜けました。でも今考えたら上下逆にした方がランナー少なくて済んだかな…と反省。

急いで作ったから深く考えてなかったのが悔やまれます。

これで歯パーツ問題はクリアしたので次は眼球パーツ。

 

眼球パーツは顔パーツ等と同じレジン(ポリウレタン樹脂)で、ベースとなる白いパーツを複製してからそれを塗装して、その塗装済みのベースパーツをエポキシクリア樹脂に埋め込んで完成となるのですが、そのエポキシ樹脂というのが少々厄介なものでして、長期間保管しているとどうしても湿気を吸ったり紫外線を浴びたりしているので、混合すると発泡したり、色味が真っ黄色になったりします。

なので過去に使って余ってるものはいくら量があってもったいなくてもゴミ同然なので使えません。

しかし今回はヒトガタ展納品まであまり時間がなく、完全硬化に2日前後かかるエポキシ樹脂だと硬化後に失敗が判明してももう遅い、なんてことにもなりかねません。

そこで今回は顔パーツ等と同じ素材であるポリウレタン樹脂のクリアーを使用してみることにしました↓

2液性ポリウレタン樹脂なら混合後の硬化は数分で済むのでスピード勝負にはもってこいです。

でもいきなり本番使用で失敗したらせっかく時間かけて複製・塗装したベースパーツが水の泡となってしまうので、まずはテスト↓

んが〜ん…思い切り発泡。

多少発泡してもどうせ気泡は上の方(組めば見えない裏面になる)にしか出ないだろうと思ってましたが、ここでも嫌がらせのように一番重要な眼球先端部、つまり型の底に溜まってやんの!なんなのこの物理現象!気泡つったら普通上にいくもんでしょうに、なぜに底に溜まる?!

でもまぁテストして良かった。危うく骨折り損のくたびれ儲けになるとこだった(1,980円はドブ捨てだけど勉強代と考える)。

こういった2液性樹脂の多くは吸湿するとどんなに繊細に混合しても硬化時に発泡してしまうので、こうなると吸湿剤とかを添加しないと発泡現象は抑えられないわけですが、クリア樹脂の場合は吸湿剤を入れると白濁してしまうので、こうなったらもうGAME OVER。

買いたての新品でしたが、店舗の長期在庫だった商品はこのように最初から発泡してしまうことが多々あるのでクレーム対応してくれる所もあるかとは思いますが、もう面倒なのでこれは吸湿剤ぶっこんで半透明樹脂として利用することにします(そんな色の樹脂使うことあるかなぁ〜まぁいいや)。

流通の活発な売れ線のポリウレタン樹脂(ハイキャストのホワイト、アイボリー、ニューフレッシュあたり)は常に新鮮な在庫がある可能性が高いのでこんなに発泡することは稀だと思いますが、やはりポリウレタンのクリア樹脂は需要低いようです…炭酸ジュースのレプリカ作りたい人にはオススメ(笑)。

 

というわけで新たにこの樹脂を購入↓

ブレニー技研のGM-9050です。

以前の眼球パーツはデブコンETとか日新レジンのクリスタルレジン2を使っていたのですが、デブコンは少量のセットが無く、少量使用用途にはもったいない。ではクリスタルレジン2は…と探したらもう売っておらず、クリスタルレジンNEOってのがあったのですが、いつもお世話になってるショップでは売っておらず、上記のGM-9050を購入することにしました。

ブレニー技研といえば過去にポリパテ同士の離型に大活躍した「リケイザイNo.10」という離型剤を思い出しますが、2011年頃に急に離型効果がガタ落ちになってひどい目に会った(離型したかった箇所がガッチリ接着した)ことがありましたが、これはフロン規制に引っかからないように成分変更を余儀なくされたとかで、他社の離型剤も同じようなことになっていた時期がありまして、ブレニー技研だけが悪いってわけではないのですが、成分変更したことについて何の告知もされてなかったので、この件でクレームを入れたら「それはそれは・・・。」とかいって「申し訳ありません」の一言もなく「規制をクリアするために頻繁とも言える成分変更をしており今回もその一環で云々…」と細々説明してくれてはいるものの文章全体から「ポリパテ同士なんてこっちは想定してないのでそんな苦情言われても困るんだけど」みたいなニュアンスが漂っていました(鉄板とエポキシの離型ができればOKらしい)。

謝罪の言葉はこちらの使用法がイレギュラーだったということで無くてもいいんだけど、成分変更したら告知してよっていう話なんだよな〜(サイレント成分変更って商品売る立場としてどうなのよ?)。

そんなやり取りでちょっとムカついた経験がありましたが、成分変更する前のリケイザイNo.10は非常に素晴らしかったので、これも大丈夫だろうと購入。量も少なくて少量使用用途にはいい感じ。

今度は何度も使ってるエポキシ樹脂ってことで即本番使用↓

あれ!塗装が溶けてる…。

気泡の発生は皆無で粘度もかなり低く、その点は非常に使いやすかったのですが、瞳塗装が溶けちゃったのは残念。これは失敗。

まわりの血管表現としては溶けてるのも悪くないんですが、瞳まで溶けちゃうのは救いようがない。

過去に、自前でウレタン塗料用うすめ液で希釈したエポキシ樹脂(デブコンやクリスタルレジン2)で気泡対策した際に、塗装が溶けた事がありましたが、これはその時の事例とそっくりな現象です。

その時は商品そのままの状態では溶けなかったので、これはひょっとして溶剤で薄めてるのか…?と、いろいろ調べてみると自作ルアー関連の商品サイトに「粗悪なエポキシクリア樹脂だと溶剤で薄めているものがあり…」なんて書いてある…やっぱりこれ溶剤入ってるのか…ていうかまさかメーカーがそんな荒技やってるとは…。

悪口ばかり書きたくないので一応フォローのために書いときますが、侵される心配のない塗装が施された物や素材ならば、このGM-9050は気泡皆無でなかなか素晴らしいと思います。

硬化時間も丸1日で余裕で脱型できました(室温27℃前後。完全硬化はもうちょいかかるかと思います)。

 

しかし、こうなると塗装が溶けるのを食い止めるために何らかのコーティングが必須になるわけですが、耐溶剤性最強のウレタンクリアーだと完全硬化に最低1週間は置いとかないといけない(手で触れる初期硬化は1日も必要ないのですが、その状態で重ね塗りをすると硬化による収縮が原因で上塗り面がシワシワになったり大失敗する可能性大)ので現在のような時間が無い時では却下。

となると新たなコーティングを探さねば…と思いついたのがエナメル塗料(写真向かって左の2本)↓

向かって右の2本はついでにテストするために買ってきた水性アクリル塗料(今までの水性アクリルとはまた違う新型らしい)。

エナメル塗料はガンプラのスジ彫りの墨入れに使われることでご存知の方も多いかと思いますが、エナメル系溶剤はラッカー系塗料を侵さないのでラッカー塗膜の上で好き勝手できるわけです。

そんな感じでエナメルコートしとけばラッカーを溶かすエポキシ樹脂も通用しないかも?という全くのいいかげんな発想でトライ。

コーティングはエアブラシで厚めに吹いたつもりでしたが…↓

やっぱり溶けた。今軽く調べたらエナメルはラッカーに侵されるんだそうで、ラッカーに侵されるんならエポキシには耐えられるわけないか。エナメルの耐溶剤性は高くないみたいです(最初に調べときゃよかった…)。

でもよく見たら瞳の溶けた部分はまぶたに隠れる部分だけっぽいので、もしかしたら使えるかも…と思いましたが、表面つや消しになってるし(磨かなきゃいけない)いっその事ここは気合入れて型から作り直してエポキシ樹脂も別のやつ買うことにしました。

ちなみに上記の新型水性アクリルは、専用うすめ液で薄めてエアブラシで吹いてみましたが、いつまでたっても乾燥せず、丸1日経ってつや消し表面になったので乾燥したのかと思って触ってみたらまだ乾燥してませんでした。薄め過ぎたのかな?

原液筆塗りならいけるのかな?とも思いましたが、なんか失敗するのが見え見えな気がしたので諦めました。

 

今度は信頼性の高そうなタミヤのエポキシ樹脂をアマゾンでポチ。

それが届くまでは他の作業です。

新規のクリア型作り↓

この母型は過去に作っておいたレジン製のもの(この母型の製作記事はコチラ)。

これにシリコンを流し込むだけでテカテカクリア面ができる型が作れます。このシリコン型を4個作ります。

ちなみに先程まで使用してた型も最初はテカテカだったのですが、何度も使用したことと、長期間にわたる放置によってシリコン表面が劣化していたためツヤ消しになっていたものと推測。

 

あと残す作業は、本体の塗装を完了させて、まつげ植毛して、ウィッグ散髪して、収納BOX作って、インスト作って…間に合うのか?

 

ちなみにこの記事のタイトルはエポキシ樹脂にサイレント混合されてた溶剤に対する怒りから思いついたもの。スティーブン・セガールさんの沈黙シリーズっぽくなりました(笑)。

2016.06.27 Monday

脳の神秘と展覧会準備

前回の日記から早3ヶ月。

ワンフェス落選の知らせを受けてから「んじゃ新作をじっくり時間かけて作ろうかね〜」と思った矢先に、父のボケがかなり激しくなってきたと思ったらついに家を出て徘徊するようになってしまいました。

それまでは決まって夜中2時とか3時になると家中をウロウロして玄関のドアを開けて外を覗くことまではしてましたが、家を出ることはなかったので安心してたのですが、ついに靴履いて出て行ったのです。

 

ある小雨の降る日の早朝5時頃、爆睡してたぼくは玄関のドアを叩く音で目を覚まし「???なんだなんだ???」みたいな感じでドアを開けようとすると鍵が開いてる…「あれ?なんで?」と思いつつドアを開けたらそこにはお巡りさんの姿が。

「こちら〇〇ケンジさんのお宅ですか?」と父の名を言うので「はい」と答えるも、何が何やらさっぱり意味不明。まるで夢のような意味不明感。

続けてお巡りさんは「ケンジさんはご在宅ですか?」と聞くので「え??いるはずですが…」と寝床を見に行くといない!トイレにもいない!

「あれ!いない!」と言いながらお巡りさんに話を聞くと「先程道端で倒れてまして、近所の八百屋さんが保護して通報してくれたので…」とのこと。寝耳に水とは正にこの事。

寝ぼけ眼から少し目覚めた状態で慌ててお巡りさんについていくと、家の下までもう一人のお巡りさんが父を連れて来てくれましたが、父は小雨に濡れた寝巻き姿のまま、もう立ってられないような感じでその場に座り込んでしまう有様。

顔はやはりボケ全開時特有の表情(認知症介護経験のある人ならご存知かと思います)で疲れきった様子。

階段のところまではなんとかお巡りさんに抱えられながらたどり着きましたが、4階までは登れそうもなかったのでお巡りさんがおんぶして連れてってくれました(70kg近くあったのに!ありがとうございます)。

その後はお巡りさんの調書を取ってから父を着替えさせてから寝かしつけ、ぼくももうひと寝入り。

 

それからは姉やケアマネージャーさんに連絡したり、助けてくれた八百屋さんに手土産持ってお礼に行ったり、ぼくが外出する時用の外鍵を買いに行ったりして数日が過ぎた頃、父のろれつが回らなくなって立てなくなる症状が頻繁に発生(布団はオムツの限界を超えたお漏らしでずぶ濡れ)しまして、最初の内は数十分〜数時間するとケロッと治っていつも通りになってたのですが、ついに半日過ぎても立てなかったので、とうとう救急車のお世話に。

んで病院でいろいろ検査した結果、軽い脳梗塞を起こしていたようです。

発症部位はごく小さいのですが、アルツハイマーで萎縮した脳で、運動機能を代替していたと思われる箇所で発症したために、今回のような事になったのではないかとのこと。

過去にも急に立てなくなることが度々ありまして、病院で検査しても原因不明だったのが、今回初めてMRIで検査したのでわかったそうで。CTじゃ脳梗塞の痕跡はわからないんだそうです。

とりあえず2〜3週間入院することになったわけですが、検査を終わって病室にいる父と話してみるとかなり回復しており、それほど心配するようなことにはならなそう。

それよりも、不謹慎と言われるかもしれませんが、ぼくは2〜3週間自由の身になれるということが正直うれしかったわけで、父に合わせて寝起きしたり食事用意したり投薬&注射&下の世話しなくていいんだ!という思いと、2〜3週間あったら泊まりがけでバイクの遠出できる!という思いが頭の中を占領していました。

なんせ母が病に倒れて亡くなってからかれこれ約7年、ず〜っと泊まりがけで遊ぶことはおろか、日常生活の半分が介護で費やされていたわけで、これは正に千載一遇のチャンス!

 

…ところが翌日から、ぼくの体調に異変が発生。

20〜30代の頃によくなってた咳が多発する症状が久しぶりに復活(怒)。

この症状は夏前に誤嚥したりするとそれをきっかけにしたかのように夏の間中、咳が頻繁に出るようになってしまうのですが、今回も食事中に誤嚥したことをきっかけになったようです。

今までならそんな咳ごとき市販の咳止めで抑えこんで平気だったのですが、今回はなんか違う。

過去に多用してたブロンとかの化学系咳止めだと効き目はいいんですが、あまり身体に良くなさそうだし、頭がボヤ〜となってしまうので、今回は漢方系の薬をいろいろ試してみたもののあまり効かず。

しかも夜中になると異常に咳が出て、併発してる鼻炎も相まって呼吸困難になる一歩手前みたいな状況になってしまいました。

なんとか呼吸を落ち着かせようと深呼吸したりしても、身体に酸素が供給されない恐怖が襲ってくる有様。

「もしかしてCOPD!?」とか「肺胞がやられたらもう為す術無しじゃん!」「誰か早く人工肺作って〜」みたいな不安と恐怖に苛まれたあげく、今まで自分から病院に行ったことは無かったぼくが、翌日病院に駆け込みました(それくらい辛かった)。

診断の結果…なんだったっけか、名前忘れましたが要するに気管に細菌が感染して炎症を起こしてどうたらこうたら…というやつだったらしいです(いいかげん〜)。

それからは薬を飲んでおとなしく毎日を過ごすだけで、遊びに行く気になんてなれず。

抗生物質のおかげか以前よりマシにはなったものの、お医者さんにもらった薬を飲みきってもまだ咳は収まらなかったのでもう一度病院に行くと、どうやら細菌は死滅したものの、炎症が治ってないとのことで、これは咳をしないことが最善策(虫刺されをかゆいからと掻きむしると良くないのと同じ)だそうで、咳止め等の薬をもらって帰宅。

さらに、父の回復が思いの外早かったようで、わずか1週間ほどで退院することになり、ぼくの自由への希望は儚くも散りました…。

 

それからの父は徘徊を2回起こしましたが、心配された脳梗塞の後遺症は全く無く、薬を変えたためかその2回の徘徊以降は以前より調子良くなりました。

ぼくのシロウト推測だと、血栓を防止する薬を今までの心臓周辺(不整脈関連?)に効くものから、脳内に効くもの(この辺ちょっとあやふやな記憶)に変えたのが功を奏したんではないかと。

ちなみに通算3回目の徘徊はちょっと面白かったです。

ちょうどぼくは徹夜で起きていて寝ようとしてた時(朝5時頃)に、父が家中ウロウロしたあげくに玄関のチェーンロックを外そうとしてる音が聞こえました。

果たしてボケた頭でチェーンロックを外せるのか、テストを兼ねて様子を見ていると10分くらいで開けて外に出ることに成功。

やはりこれくらいの鍵では開けられるようですが、時間稼ぎにはなりそう。

もちろんぼくはすぐ出て行って父を捕まえて家に帰そうとするのですが、こういう強度のボケを発現している時は最強の頑固さも発揮してるので、何を言ってもどう説得しても、意地でも家に帰ろうとはせず「ホントの家に帰る」と言ってぼくの手をかなり強引に振りほどいて行こうとします。

そこでぼくは「天気もいいし、まだそんなに眠くないし、この徘徊に付き合ってみよう」と思いつきまして、鍵を持って父の後を付いて行きました。

階段を降りきって(普段は階段降りるだけで疲労困憊なのに、こういう時はなぜか元気)「ここからどう行くの?」と聞くと「こっちでしょ」とウチの車が置いてある駐車場へ向かう道を歩き出したので「このまま車に乗せてどっかドライブでもするか」と思いつき、すんなり助手席に座った父を乗せて走り出しました。

父は先程とは違って気分良さそうに座っているので「このまま鎌倉の姉の家にでも行ってみるかな」とぼくは考えて、一旦家に戻って父の薬や注射、替えのオムツを持って車に戻ると父はおとなしく待っていました。

それからしばらく、どっちに行くか父に聞きながら走ってましたが、父の記憶に無い景色(父がボケて以降に町並みが変わった所)が出てくると「もうわからん」となってしまいました。

「ホントの家」まで道覚えてたら面白かったんだけどな〜。でも自分の生家とか若いころの家とかだと鳥取とか九州とかになっちゃうんだけど(笑)。

もしくは、普段週一で通ってるデイサービスの家か、2ヶ月に1回行ってる病院のどちらかが「ホントの家」なのかな?と思いましたが、デイサービスの家の前で「ここ見覚えない?」と聞いても覚えてなかったのでそうでもなさそう。

やっぱり若いころの家のこと言ってるのかなぁ。

 

結局、だんだんぼくも眠くなってきたので姉の家に行くのはやめて大回りして家に戻ると、父はすんなり家に戻りました。

どうやら車に乗っている間に強力ボケ(徘徊)タイムが終了したようです。

ちなみに道中「この団地知ってる?」と我が家の団地とは別の団地を指すと「〇〇団地でしょう」と見事に正解。

普段全然行ったこともない団地の名前をなぜ覚えてる?まぁ、ボケる前に交流があった友人が住んでたからかな?つってもそんなに頻繁に会ってなかったはずだしなぁ。

んで自分の住んでる団地を覚えてるか聞くと「さぁ〜なんだったか…」だって。

しかしこの強力ボケを発現してる時は、普段より幾分ハッキリした口調になって、意欲や行動目的もしっかりしてるってのが興味深い。一部マトモになってるとも取れるわけで。

今回の徘徊で、なんとなくいつもよりマトモな父と話せたような気がして、少し懐かしいような切ないような気持ちになりました。

もっと医学が進歩して脳細胞や神経を増やしたり復元する薬とかできたら認知症も治るんじゃなかろうか。

 

んでぼくの咳もけっこう長引きましたが、お医者さんからもらった薬を真面目に飲み続け、その薬が無くなる頃には完治。

しっかし咳の野郎、意志を持って邪魔しに来たようなタイミングだったな…腹立たしいわ〜。

 

とまぁ前置きが長くなりましたが、以上のようなわけでここ3ヶ月はおとなし〜く過ごしてました。

んで、以前の記事でお知らせした「再発見! ニッポンの立体」展の納品日がそろそろ迫ってきたので、ここ数日はその準備をしてました。

過去にあった長期間&複数館で開催された展覧会である「美少女の美術史」では、展示物を担当さんに手渡しして、設営は各美術館の担当さんにおまかせしていたのですが、等身大ヘッドのRSH ver.1.1のウィッグのセッティングが難しかったようなので(RSHシリーズは普段パーツも台座もウィッグもバラバラで収納している)今回は箱から出したら即展示できるような収納BOXを作ることにしました。

さらに今回はRSH ver.1.1に加えてRSH-A3も同時に展示するので、A3用のウィッグもちゃんと用意しとかないといけません。

というのは、以前のWFで全くカット&スタイリングしてない買ったままのウィッグをかぶせてたのが、今見るとかなりやっつけ感満点だったので、今回はそのウィッグにも手を加えようというわけです。

 

まず最初の状態↓

これはこれで妖しい魅力が発揮されてますが、ウィッグを見せたいわけではないのでもっと顔の造形が見えるようにします。

 

あと、引きの視点で見ると垂れ下がる後ろ髪が下から見えていたので、まずはこれをカット↓

あら、ボディのラインに釣られて斜めカットになってしまいました。

 

サイドの髪も一緒に切ったので、サイド髪を前に持ってくるとやはりアンバランスだったので修正↓

赤矢印部分が長い部分。右の写真が修正カット後。

ぱっつんカットした後は斜めチョンチョンカット(正式にはなんて言うのか知らない)で毛先を自然な感じに梳いてます。

 

次は収納時に付いた変なクセの修正と毛先のカール付け↓

赤矢印が変なクセ。青矢印部分には内向きのカールを付けます。

サイドだけでなく、後髪も毛先がストレートなのでカール付け(右写真)

ちなみにこの工程はヘアアイロンを使用します。

 

サイドと後髪完了↓

さぁあとは前髪をどうするか。

このままでも悪くはないんですが、箱から出して髪型が乱れていた場合、この微妙な前髪のセッティングを美術館の人が毎回できるか(3館で開催されるので、その都度別の人が設営するはず)という問題があり面倒な気もする。

この分け方、やり過ぎると分け目のズラ感が強調されちゃうし、やらなすぎると顔が隠れちゃうし、細かい毛束のコントロールとかもあるので実はけっこう繊細。人間の髪の毛(人毛ウィッグというかちゃんと頭皮に生えてる髪)ならもっとハリがあって適当に手ぐしでサラッとやってもカッコつきそうな気がしますが、どうなんだろ。

当方、サラサラストレートヘアーがふさふさしてたのは小学生の頃だったので、もうその感覚をほとんど覚えておらず(中学頃から軽く天パがかかってスタリングしにくくなった)。

 

まぁ失敗したらまたウィッグ買えばいっか、と思い切りカットオフ↓

さぁここからどうなる。

 

未練がましく前髪のサイドだけ残してたりして↓

なんか子供っぽくない気もするし、輪郭の造形を隠しちゃうのもどうかと思うのでこれはやめとこう。

 

結局ver1.1と似たような、というかほとんど同じオーソドックスな髪型になりました↓

まぁウィッグの展示してるわけじゃないし、これでいっか。

最後にウィッグを両面テープで固定(運搬&設営時にズレないように)してフィニッシュ。

 

んで収納BOXの製作↓

完成写真撮るの忘れた〜。

この後、ダンボールの縁をクリアテープで保護&補強してマジックテープで開閉するフタを作って完成。

これで箱から出してすぐ展示できるようになりました(ちなみに美術館用の台座はこれより5cm短い棒なんですが、間違ってWF用台座に合わせて作ってしまったので、箱がちょっと長い。まぁWFでも使えばいいのか)。

 

あとはこれと同じ箱をRSH ver.1.1用にもう一個作って、ver.1.1のウィッグも整えて納品準備完了となります。

納品したら来年の4月まで帰ってこない。長旅いいな〜。みんな立派にお勤め果たしてくるんだぞ〜。

てなわけで、来年の4月までの間に開催される予定の人・形展やWFのために、新たに展示物を作らねば。

その勢いで新作も作れれば最高。

2016.03.18 Friday

またまた長〜い展覧会

以前「美少女の美術史」という、3県を股にかけての展覧会に出展させていただきましたが、この度また長期に渡る展覧会からお誘いいただいたので、喜んで参加させていただくことになりました(オファーありがとうございます!)。
その展覧会の名称は「再発見! ニッポンの立体」展というもので、なにやら歴史の重みを感じる時代のものから現代に至るまでの彫刻や工芸品等の多彩なジャンルの立体物が展示されるようです。
開催場所は、群馬県立館林美術館静岡県立美術館三重県立美術館、の3つの美術館。
開催スケジュールは以下のとおり↓
群馬県立館林美術館にて、2016年7月16日〜9月19日
静岡県立美術館にて、2016年11月15日〜2017年1月9日
三重県立美術館にて、2017年1月24日〜4月9日
…という長期間でございます。
「文鳥作品生で見たいけど日曜仕事だからWF行けないんだよな〜」という方はぜひこのチャンスをご利用ください(笑)。

んで、ぼくの出品作品は「あかねちゃんとアヒルちゃん」「メイ(自前量産した初代)」「メイ ver.1.1(2体)」「RSH ver.1.1」「RSH-A3」の6点を予定しております。
こないだそのオファーをいただいた時「美少女の美術史」展と同じく図録用の写真が必要とのことで、上記作品の写真を用意しようと思ったのですが、改めて過去の写真を見るとマイ最新カメラであるX-T1で撮影した写真が1枚も無い!
最新作であるRSH-A3の写真もな〜んかイマイチな写りの写真ばかりに思えたので、改めて上記作の撮影をし直しました。
最初は「1日で撮り終わるだろう」と思っていざ始めたら、RAW現像も含めて丸2日かかっちゃいましたが、あれこれレンズ替えて撮りまくってる内に各レンズの魅力に改めて気づいたりして楽しかったです(笑)。

当ブログ「トリブレインブログ」とは別に、遊び事専用ブログである「自己満モータース」をご覧の方はすでにご存知かと思いますが、ぼくはここしばらくの間カメラ趣味にハマってしまいまして、最近はフィルムの世界にまで足突っ込んでしまってます。
おかげでコンデジで撮影してた頃から比べるとカメラはもちろんのこと、照明や知識もレベルアップしてきましたので、かなりキレイに物撮りできるようになったと思います(欲を言えば屋外光のようにもっと広範囲が光る照明が欲しい)↓

X-T1以前の写真(RX100やGM1で撮影したもの)とそれほど違わないようにも思えますが、撮ってる本人にとってはけっこう違うんすよこれが(笑)。
写りももちろんですが、操作性も圧倒的に快適(三脚も新しくなったってのもあるけど)。

特に等身大サイズであるRSHシリーズの撮影は楽しさ倍増↓

RSH ver.1.1(左)はMFレンズ「フォクトレンダー ノクトン58mm/f1.4 SL2 N」の絞り開放で撮影。
RSH-A3(右)はAFレンズの「フジノンレンズ XF35mmF1.4 R」で、同じく絞り開放(フォーカスはマニュアルで)。
ノクトン58mmの方はピントの合ってる部分も少しソフトな感じになっているのがおわかりいただけるでしょうか。
XF35mmの方も微妙にソフト掛かってますがかなり抑えられており、開放でもピント部分はけっこうカッチリ写ります。
ぼくは今までいかなる状況でもピント部分はカッチリしてほしい派だったんですが、この写真を撮ってから考えが変わりました。
もちろんXF35mmの写真も、ピント部分の眼力と照明の生んだ影の効果もあって間近に迫る生々しさがあって魅力的(画角の影響もあり)ですが、ノクトン58mmの方は生々しさというより、被写体の内面(人形だから実際は空っぽだけど)がにじみ出ているような印象。とにかくなんか「今まで撮ったことのない写真が撮れた」という感動がありました。
あとやっぱりじっくり時間かけて撮るならMF(マニュアルフォーカス)レンズの方がいいなと痛感しました。
というのはXF35mmもマニュアルモードにすれば自分でフォーカスリング回してフォーカシングできるんですが、電動ゆえにその動作が「ジ・ジジ・ジ」みたいなデジタルな段階を感じる動きで、超微妙なフォーカシングがやりにくかったのです(レンズ駆動方式にもいろいろあるから、AFレンズは全てこれと同じとは言えないけど)。
MFレンズであるノクトンの方は当たり前ですが完璧なシームレスな動きで、しかもグリスの詰まった絶妙なトルク感のおかげで非常に快適…というか、もはや快感。

…あれ、なんか遊びブログに書いてるような内容になってきちゃったので、この辺でカメラ話は終了。
というわけで、この度展覧会に出品する上記5作の作例写真を撮り直したので、ついでにトリブレインの本サイトの作例写真も更新しました…という報告でした。
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