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2019.08.12 Monday

ミティ制作工程

近日発売と言いつつまだ発売されてない新作ミティですが、先に原型制作工程を公開。

 

ちなみにミティってのはこれ↓

過去のララビィヴァルフォックスのような細かい設定とか原画もなく、手の赴くままに作り始めた一品です。

 

作り方は昔と変わらず、ポリパテの盛り&削りがメインですが、2004年頃から「素体」と命名した直立のヌード原型を型取り・複製して制作時間の短縮をする方法をとっています。

現在の素体は2011年頃に作った3型が最新で、今回も時間があまり無いのでこれを元にします↓

1:型から抜いた状態。

2:切り貼りしてポーズ変更。

3:パテ埋めして各部の造形を進めていきます。

 

ウエストと下半身回りの造形↓

今回はエロス成分を多めにしようと思ったので、この辺の造形はかなり気合入れています(今回だけじゃないか…)。

特に横から見た時の身体の薄さとしなやかな曲線にこだわりました。

ウエスト周辺の曲線は少女特有のラインを表現。曲線のさじ加減が難しいです。

 

つま先をバレエっぽいポージングに加工↓

これはとりあえずの処置ですが、この時のイメージは全体的にバレエ的な美しいポーズを漠然と思い描いていました。

 

素体のままの頭部↓

顔はいつも作ってて楽しくもあり、悩ましくもある部分ですが、人形の命とも言える部分でもあるので、ここも気合入れます。

もちろんこのままでは納得できないので、これから加工していきます。

 

一旦全身を一体にしてポージングを考察します↓

今までは金属芯を入れずに接着のみでポージングさせていました(削ってて芯が出てくると面倒なので)が、削ってて芯が出ることより、ポージング考察のしやすさを優先して関節をアルミ棒で接続。

 

手は個人的に面倒なので苦手な部分ではありますが、気を抜くわけにもいかないのでちゃんと加工します↓

これもバレエを意識した形にしてみました。

 

脚のポージングを小変更して、各部隙間をパテ埋めして整形↓

仮の衣装分割ラインも書いています(このラインはボツになりましたが)。

 

髪の毛のイメージとしてマスキングテープでポニーテール作ってみました↓

ポージングから、クルッと回転の遠心力がかかってる印象にしましたが、やはり顔を先に完成させないと髪型のイメージが沸きません。

 

というわけで顔の造形開始↓

1:目の位置が奥まりすぎてるように思えたので前に出します。

2:盛り部分を整形しましたが、もちろんこれで納得できるわけもなく。

3:鼻の角度を変更。

4:根本的にアゴから上の造形がなってないように思えたので広範囲にパテ盛り。

 

平行して脚の方も進めていきます↓

バレエ的なつま先立ちだと展示台に固定するのが大変なので、片方のつま先を曲げて接地面積を増やします。

 

腕のポージングもイマイチ納得できなかったので変更↓

一旦切断していろいろ考察しましたが、結局新たに腕を作ることにしました↓

1:型から抜いた直後。

2:微妙ですが指先もポージング。

3:アルミ棒で接続。

これでまたいろいろ考察します。

ちなみになぜ新たに作ったかというと、元の腕と比較できるし、せっかくいい感じの手ができたのを潰すのももったいないと思ったからです。

 

頭部に戻ります。

先程のパテ盛りを削って整形したものの、またパテ盛り↓

造形と同時に、左目の位置が微妙にズレてたように思えたので修正もしています(2枚目は顔の裏側)。

 

ここからしばらく顔の造形で試行錯誤します↓

1:今となっては何が悪かったのか思い出せませんが、また鼻の位置を変更しています(出具合かな?)。

2:鼻から上がなんとかなりそうになってきたので口の形を変更。

3:整形しましたが、イマイチ納得できず。

4:まぶた形状の変更と、口周辺の立体的メリハリを増加させるためパテ盛り。

 

さらに顔造形続きます↓

1:目はかなり薄い切れ長型に、口周辺のメリハリも出てきました。

2:切れ長の一重まぶたは過去にヴァルフォックスでやったので二重に。口もいい感じになってきました。

3:テスト眼球入れて確認。

4:アゴのボリュームにメリハリが無かったので増量パテ盛り。

 

顔造形続き↓

1:アゴボリュームを増量したら今度は頬のあどけなさが減量してしまいました。

2:なので頬にパテ盛り。

3:整形。やっといい感じになりました(もちろん100%完成ではありませんが大筋はキマった感あり)。

4:首の表情も作るために胴体と接続。

 

アゴのボリュームがまだ弱すぎる感じだったのでさらに増量&整形↓

耳形状の左右バランスも取り始めます。

 

顔造形終盤↓

1:顔はほぼこれで決まりっしょ!と納得。

2:耳の造形バランス取り。

3:頭部ほぼ完成〜。

4:全体図

 

頭部がほぼ決まったので、次は髪の毛の制作に入ります↓

1:最初の頃にマスキングテープでポニーテール作ってみましたが、ショートボブで後頭部周辺のボリュームの多い髪が浮かんだのでそれでいこうとパテ盛り開始。ちなみに後頭部と前頭部(顔)は眼球パーツを入れるため別体になっています。

2:後ろ髪をざっくり整形。

3:毛先の造形。正直、髪の毛造形は苦手です。

4:キット組立時に、前髪とのつなぎ目を加工無しで自然に見せるため、ということと、単純に可愛いのでカチューシャを入れることにして、カチューシャの入るスペースを切削。

 

切削したスペースにパテを盛って、カチューシャのベースが出来ました↓

ちなみに基本的なことなので造形されている方々にとっては当たり前のことですが、パーツの分割には離型剤を使用しています。

クレオスのMr.シリコーンバリアーは塗膜が薄くて速乾なので、すごく扱いやすいです。

 

カチューシャの大雑把な造形ができました↓

かなり分厚い感じになっているのは、これから前髪を作る際に、前髪とのつなぎ目を作るためです(前髪の形状や厚みを決めてからカチューシャを造形する)。

 

並行してパーツ分けに使うジグ(治具)も制作↓

ある程度の強度も必要なのでブ厚く作りたいところですが、結局捨てるものにパテを消費するのももったいないので、それほど厚く作らずに表面(裏側と言うべきかな?写真には写ってない面)にはパテで補強リブを入れています。

しかしそれでもけっこうな量になります。

 

下半身は分割するライン(衣装の形)がある程度決まっていたので先に作りましたが、それ以外の上半身や腕の分割は全然考えておらず、この段階で衣装を真剣に考え始めます↓

ワンフェスまであまり時間がないということと、個人的な好みでやっぱりワンピース型のレオタとかバニーガールみたいな形がいいかな、と描き込み。

過去作のララビィとかなりかぶっちゃう感じですが、まぁ若干違うデザインだし、顔や身体の造形も全然違うからいいか、と安易に決定(笑)。

 

分割ラインが決まったので首と胸部のジグ制作↓

腕は同時にはやりにくいので後で。

 

完成したジグ3種↓

向かって左から首、胸、下半身となります。

 

前髪を作ろうとして、もみあげ周辺も作らないといかんということに気づく↓

今回の髪型は過去作でも何度か作ったショートボブですが、今回はカチューシャを境に耳を出している感じにしたかったので、もみあげ周辺がツルツルのままだと組立時にユーザーさんが悩んでしまいます。

1:髪の分だけの厚みにパテ盛り。

2:表面の曲面を整形した後、ペン型ヤスリで髪の流れ(ヘアライン)を彫刻。

※今回のキットでは、もみあげ以外の髪部分にもヘアラインを入れて製品化する予定です(過去作では髪部分もツルツルで、組立時に粗目のサンドペーパー等でヘアライン仕上げを入れることを推奨していましたが、ぼく自身も面倒くさいと思ってたので、今回からさらに作りやすく原型にヘアラインを入れることにしました)。

3:もみあげ周辺ができたので前髪をパテ盛り&切削整形。

4:盛り&削りだけでは出せなかったボリューム感を手っ取り早く増量するため、前髪パーツ裏側に再度パテ盛りして厚くなるような位置に微調整。

 

首のジグができたので頭部を切断して、腕のジグ制作を開始↓

首の切断面も接続面やダボ穴を作るために整地(気泡&段差埋め)しています。

 

ジグを使って左腕と首の接続面を生成している状態↓

ちょっとこのあたりの記憶がおぼろげなのですが、腕のジグはなぜか半分だけ使っています(半分だけ失敗したとかかな?)。

 

できあがった左腕の接続面↓

毎度のことですが、こういったパーツの分割部分ができたばかりの時は、境目がわからなくなるくらいの高精度なエッジがあって、はめ込み保持力もかなりカッチリしているのですが、周辺の造形を進めていく段階を経ると各部が摩耗してハマりが緩くなったり、つなぎ目のエッジも甘くなったりしていきます。

でも複製してレジン化すると収縮の影響なのか、意外とちょうどいい塩梅になってたりします(つなぎ目のエッジは衣装を造形する際に衣装分の厚みが加算されたり整形するのでどうでもいい)。

ちなみにダボ中心あたりにある小さなポッチは組立時に軸打ち(金属線を挿入してパーツ保持を補強すること)する際にドリルで同じ位置に穴あけしやすいように付けた目印です。

パーツ間にもう1パーツ挟む形の場合は、そのパーツを貫通させて同じ位置&ベクトルの穴あけができるので、このポッチはありません。

 

前髪と首パーツのパテ盛りが硬化してから外した状態↓

前髪と首パーツはこれから切削して整形していきます。

 

頭部の各部形状を煮詰めていきます↓

1:顔(前頭部)、前髪、首、後ろ髪(後頭部)パーツの仮組。もちろんパーツ接続面はまだ未成形なので隙間だらけ。

2:後ろ髪の毛先が抜きにくい(複製しにくい)ように思えたので2パーツ化させるために切断。

 

髪の毛周辺の接続面を生成していきます↓

1:後ろ髪Aパーツの接続面を生成した直後。

2:後ろ髪Aパーツ全体を整形して完成。

3:後ろ髪Aパーツとカチューシャ後面に離型剤を塗布して、後ろ髪Bパーツにパテ盛り、圧着して接続面の生成。前髪は後で。

 

上記頭部のパテが初期硬化したら首から分断して、胸の分割面制作のため上半身を切断↓

ある程度の深さまでリューターのカッターで切れ目を入れましたが、複雑な形状なので完全に分断できず、中心部はブチ折る。

コンピューターの3D造形だとこういうの楽なんだろうなぁ。

 

上半身の各分割面ができてきました↓

向かって右から上半身と首、顔、カチューシャと後ろ髪A、後ろ髪B、左端に見切れてるのが腕(どっちだか不明)。

 

上半身が分断されたので下半身も同時進行できるようになりました。

ブーツ造形を開始↓

1:基本的な足の造形。

2:靴底の厚みを考慮してポリパテ片を接着してかさ増し。

右足の靴底は台座に設置する部分なので、身体の立ち方向がちゃんと重心がとれているような感じになるように底面を調整します(アルミ棒で軸打ち接続するのでそれほどの精度は必要ないんですが、台座なしでも自立してくれたら嬉しいな〜という気持ちで調整。結局このモデルでは接地面が少なすぎて自立しませんでしたが)。

同時進行云々…というのは、パテ盛りしたパーツは硬化するまで数十分〜半日ほどじっと固定しておく必要があり(垂れるので)その間は一切いじれません。

したがって分断された後は、片方が硬化待ちしている間に作業できるということです。

 

各部接続面を整形した頭部↓

まだ本決まりではありませんが、完成時の姿が見えてきました。

 

頭部を上半身に接続してみた図↓

ここから首パーツをどういう形にするか考察していきます。

 

首パーツの形状変更と上半身分割↓

1:首パーツは衣装のギザギザデザインを踏襲して同じようなギザギザを下接続面に導入。

2:上半身はそれまでの形状よりさらにパーツ保持しやすいように、内部に大きなダボを整形して再度分割面を生成。

 

顔に次いで魅力の要である下半身の分割↓

1:競泳水着的なハイレグラインで切断。

2:胴体側に接続面のメス型を作るのと平行して、衣装の食い込みを尻周辺に造形していきます。

3:胴体側に離型剤を塗布後、パテ盛りした脚を圧着して、接続面生成完了。

4:脚側の食い込み曲面を造形。

ダボの方向が接続面に対して傾いた状態になっているのは、軸打ちする穴を胴体側に貫通させた際のベクトルを想定して、チグハグにならないようにしているためです(わかりにくい?)。

つまり、組立時に軸打ちしたアルミ棒のベクトルとダボのベクトルが同じになるように(軸打ちを真横に貫通させた場合)してるので、引っかかり無く組み付けできるようになっているということです。

 

さて、ここから衣装の縁をどう表現するか考えていくことになります↓

今の所、衣装と肌の段差はほとんど無く、これはこれでエロスなんですが、腕やブーツ、首や胸の分割部分を考えると、この薄さの衣装だとパーツのエッジ強度的に複製屋さんに原型納品するまでの間に壊れそうに思えたことと、リアリティの面からもちょっと無理がある形状だったので、もうちょい丈夫で違和感の無い形状は無いもんかとけっこう悩みました。

というのも、肌と衣装のつなぎ目を双方直角に近いエッジで作ると、強度は高くなるんですが、よほど精度が高くないといかにも「つなぎ目」という感じになってしまいます。

そこで衣装側にV字型のダボ溝を彫って、衣装パーツに食い込む肌パーツを作ります。

過去作は大体この手法で作られていますが「つなぎ目感」の緩和効果はまあまあでした。

そこでまず、脚の付け根の接続面をもっと改善できるだろうと気がついて改良↓

衣装との境界のダボ溝を細いV字から太くて深い丸溝に変更。

衣装の食い込みから衣装内部へ、いかにも肌が続いているように見せるためにこうしたんですが、左脚の前面のごく一部以外の部分では、改良前とさほど違いが生まれませんでした。

でもまぁV字溝よりは改善されたかなという感じ。

 

ブーツの分割↓

1:左足のかかと形状(位置)に違和感があったのでいろいろ考えた結果、このように改修。

2:パテ埋め整形後。

3:分割のためのジグを制作。

4:分割完了後、縁の造形を進めます。

縁の造形は、とりあえず衣装分の厚みや縁の感じを出すためにパテ盛りして肌面との段差を作ります。

 

ブーツ同様、腕のつなぎ目も同じような形状にします↓

もちろんこのパテ盛り状態が完成ではなく、ここから削り込んで造形していきます。

 

胸の上部つなぎ目も同じようにするのですが、その前にさらに繊細に衣装の表現をするために若干の食い込みや段差を作ります↓

ところが、この後大失敗をしてしまい、この加工は水の泡になります。

 

腕のつなぎ目の縁を造形↓

そして腕を一旦外して、胸の上部のつなぎ目も剥がして造形開始しようとしたら、ガッチリ食いついて全然剥がれない…。

そうなんです、この胸の上部のパテ盛りの際、離型剤を塗るのを忘れてて完全に接着してしまったのです。ギャーー!!

よりにもよって接続面全面にパテを塗布していたので接着力は超強力。

 

この失敗箇所の復元方法として、表面を切削整形でヌード状態に戻して、再度リューターカッターで切断して、接続面を再構築して…という「一からやり直し法」が無難ですが、離型剤を塗っていないまま接着したとはいえ、ポリパテの特性として一度硬化した表面がそれほど荒れておらずツルツルしている場合、運が良ければそのツルツル面からパリッと剥がれる可能性もあります(接着してほしい時に限ってこういう部分が剥がれたりするので、離型させないパテ盛りをする場合は盛る面をナイフやヤスリで荒らします)。

どっちにしても切断面やラインはガタガタになることはわかりきっているので、ナイフをつなぎ目に当ててガンガン叩いてみましたが、もちろんこんな大面積が接着しているので剥がれるわけもなく。

なのでリューターカッターでつなぎ目ラインに大雑把に切れ込みを入れて、そこからナイフやヘラ等を叩き込んだりこじったりして、なんとかこんな感じに分断↓

思い切り手で掴んで剥がそうとした時に、肩の部分から先がもげてしまいました。

問題の胸上部の接続面はかなりガタガタですが、大きなダボ形状も残りました。

あとは接続面のガタガタ部分を整地して再度接続面メス側を彫刻、そして今度は絶対離型剤を塗り忘れることなくパテ盛り、圧着して新しい接続面の完成↓

1:分断した際のラインがけっこう怒りに任せて大雑把に入れたためにかなりいい加減だったので、ジグも使って元の胸の起伏を再生して、これを切削して正しい接続ラインで接続面を作っていきます。

2:新生・胸上部の接続面。

3:結局衣装の縁はこのような形状に統一。

腕の衣装の縁は前述の状態だと薄すぎて強度が出せなかったので、このリブが入ったような形状になり、他の衣装も追従。

リアリティを考えると、ギザギザの頂点部分は実際にはストラップ等で釣らないとペロンと外側に垂れてしまいそうなので、縁のリブ内にワイヤーのような、形状を維持する素材が入っているのでペロンとならない、という想定です(そのワイヤーは輪っかではなく、一部切り離されているのでブーツの裾や胸上部も伸縮性のある生地によって広がって着脱できるという脳内設定)。

 

一旦仮組↓

首と脚の付け根の縁はまだどうするか未定。

 

脚の付け根の縁を煮詰めていきます↓

1:衣装の食い込みを想定して、脚パーツの縁エッジを少々丸めます

2:脚パーツと衣装の間にできた隙間にパテ盛り。尻・股間部分のシワ表現も開始

 

硬化後に彫刻・整形↓

脚の付け根の衣装の縁は他の部位より現実的な切り抜き(競泳水着やレオタとほぼ同じ)なので、他の部位のようなワイヤー入りリブではなく、生地の折返しの中にゴムが入っているような雰囲気にしました。

 

衣装の各部の微調整↓

1:胸上部や腕の縁リブを脚の付け根に合わせて少し細くしました。

2:前述の大失敗からの復帰によって若干変わってしまった胸の膨らみ形状を改修。

3:ブーツの縁リブも他部位同様、細くしました。

 

ブーツの靴底ディテールを造形↓

脳内設定ではこのブーツの素材は他の衣装と同じくかなり柔軟性の高い生地を使って履きやすくしつつ、靴の形状保持と足のホールド性を向上させる意味で張力・弾力・厚みは他衣装の生地より多少高く、厚くなっているので、足の形が浮き出たり動作時に足が中でズレたりしにくい設計になっています。

 

ここで顔パーツを観察して気づいた微細な違和感を解消すべく微調整↓

1:下唇の出具合をもう少し自然な、力みのない形状に変更するためパテ盛り。

2:下唇整形後。首パーツの縁も他衣装と同じくリブを付けました。

3:上唇の中心部がズレていたので、中央の突起ボリュームの微増も兼ねて調整。

4:上唇整形後。かなりいい顔になったと満足。

 

仮組↓

簡単には自立しませんが、軽く補佐を入れると微妙なバランスながら自立しました(でも破損の可能性もあるので展示には台座必須です)。

 

各シワ表現を追加・改善↓

1:手首のシワ表現。

2:股間横のシワを微調整

 

後頭部の2パーツを肉抜きして材料費と重量をわずかながら削減↓

自前で複製する場合、レジン量の節約はけっこう重要な要素ですが、あまり肉抜きしすぎてパーツの厚みが薄々になってしまうと、今度は複製時に穴が空いたりいろいろ弊害が出てしまいます。

 

仮組していろいろ観察すると、全体のポージングに対して首の角度がイマイチ臭い、というか白々しい感じもしたので変更↓

1:首パーツの上部を分断。

2:顔パーツの首部分を分断。

 

感覚で接着してパテ埋めして整形↓

…しかしなんかおかしい。

よく考えたら首パーツの上部の角度が意味不明な傾きになっていたことに気づく。

頭部だけ見ればそんなにおかしくないんですが。

 

再度改修↓

1:頭部パーツの首部分をかなり薄く切断したので半分ほど欠けてしまいましたが、これくらいは些細な破損です。

2:凛とした雰囲気になりました。これでOKでしょう〜。

 

もう少しで完成だ〜!とカチューシャの仕上げに取り掛かります。

カチューシャだけだと物足りないので、なにか飾りをつけようといろいろ考察↓

1:ビキニンジャ的な猫耳。

2:女の子らしいリボン(またはバンダナの結び目)。

3:リボンを中央にしたパターン。

4:結局、猫耳は過去にも作ったし、リボンはカチューシャ本体との造形的一体感をどう出すかで悩んでしまい、時間も無いってことで簡単にできる悪魔っ娘っぽいツノを作ってみました。

ちなみにこの時点で、後ろ髪Bパーツのサイド部分の毛先の長さを改修しています。

 

尻と股間のシワを小変更↓

過去作でもこの辺の表現は多少淡くぼやかしていましたが、今回はたくさん売れてほしい(ホントは毎回たくさん売れてほしい)ので、もう少しエロスある表現をしてみました。

 

ウエスト背中側のシワも追加して、尻の膨らみの微調整をして尻周辺の完成↓

1:度重なる切削によって膨らみに歪みが出た部分にパテ盛り。

2:整形してフィニッシュ。

 

悪魔っ娘のツノは、ど〜もイマイチ可愛くないので「やっぱリボンだべ」と思ったんですが、生地を結んだ形状のリボンやバンダナの結び目と、プラスチッキーなカチューシャをどうやって違和感なく一体化させるかでつまづいてしまい、あれこれ現実に存在するリボン型カチューシャやバンダナ型カチューシャのパターンを調べてみると、思い切ったデフォルメを施したリボン型プラスチックアクセサリーを使ってたり、ぼくの脳だけでは思いつかなかったものがあって、大いに参考になりました。

そしてできたのがこれ↓

リボンというよりバンダナの結び目のデフォルメといった感じでしょうか。

パーツ構成は2分割で、塗装しやすくしました。

 

リボンの工程でいろいろ観察していると、下まぶたが分厚いというか、目の位置が少々奥まっているように思えたので改修↓

1:改修前

2:改修後

 

仮組↓

もう完成かと思いきや、前髪パーツのサイドの長さがバランス悪かったので改修↓

1:パテ盛り状態

2:整形後

 

さらに左腕の角度に少々違和感を感じたので変更↓

1:肩の接続変更。

2:左腕衣装側接続部の肉厚が薄すぎたようで破損。

3:肌側の接続部エッジを丸めて、衣装側接続面を再生成して対処。

 

左脚の付け根の、微妙なくぼみ部分のつなぎ目に隙間を作りました↓

1:矢印部分の衣装とのつなぎ目に隙間を作ります。

2:ちょっとわかりにくいですが完成。わずか〜に隙間があるんです。

 

仮組↓

も〜いいかげん完成でしょ〜とフィニッシュ認定。

パーツ数は写真に写ってない眼球パーツを含めて全17パーツ↓

これからサーフェイサー(サフ)処理に入ります。

 

今回は今まで使ってたグレーサフがあまり残ってなかったので、このサフを使います↓

ロックペイントの「ラッカープラサフ ホワイト」

これは以前ヘルメットの塗装時に使用したもので、食いつきも下地隠蔽性も良かったので今回原型にも使ってみることにしました。

うすめ液は販売店によると専用うすめ液を推奨していたので、それを使用。

ところが、いざ原型に使用してみるとなにか様子がおかしい↓

1:表面の一部が水ぶくれにようになる現象が発生(指で触ったので指紋もついてる)。

2:とりあえず研磨してみましたが水ぶくれは完全に消えず。

3:ナイフで剥がしてみると、あっさり剥離して食いつきが非常に悪い感じがします。

水ぶくれと同時に、塗料が濃い時に起きるダマも発生しましたが、かなり薄めているにもかかわらずダマが発生するので、塗料の乾燥が異常に早いのではないかと推測。
そこからうすめ液が原因と判断し、ガイアのうすめ液に変更したら多少塗りやすくなるものの、症状は完全に収まらず。

水ぶくれ現象が起きた箇所は硬化(乾燥)が異様に遅くなり、なおかつ下地にも食いついておらず、原因はうすめ液ではないように思えてきました(そもそもヘルメット塗装した時にはこんな現象は起きませんでした)。

 

顔の二重も元の状態よりもかなり塗膜が厚くなってしまい、一旦ナイフで塗膜を剥離させました。

今までのサフならここまで厚くなることはなく、乾燥による肉やせで薄い塗膜が形成されていたように思えます。
水ぶくれ箇所も一度ナイフで削ぎ落とし、再度吹いてみましたがやはり水ぶくれが発生。
そこでもう一度ナイフで削ぎ落としてから、今度は筆で薄めていない塗料を厚塗り。
ちなみにこの水ぶくれ箇所を研磨すると質感は粉っぽいもののその粉末自体は柔らかく、研磨である程度の水ぶくれが潰れて均質化して塗膜のようになりますが、やはり下地には食いついておらず、サフとしての役割を果たせていません。

 

筆塗りした箇所は1日置いても完全硬化しておらず、恐らくポリパテ硬化時に出る揮発成分と白サフの材質の相性が悪く、硬化不良を起こしているのではないかと新たに推測。
完全硬化を待たずして研磨してみても、やはり水ぶくれは次々発生。
つまり下地に食いついてないので、この塗膜は失敗と判断。
こうして収拾つかなくなった左脚は白サフを全部剥離して従来のスプレー缶のグレーサフでやり直すことに↓

1:ツールウォッシュで白サフを除去。溶けるというより粉々になっています。

2:グレーサフを吹いた状態。水ぶくれは出なくなりましたが、ダマは発生しました(グレーサフは元々は缶スプレーの塗料で、缶に穴開けて取り出した塗料をもう少し薄めてエアブラシで使っているので、濃すぎるということはないと思います。しかもダマが発生する箇所が水ぶくれの起きた箇所とかぶっていることを考えると、やはりポリパテ表面が悪さしている印象)。

3:しかし、ダマくらいなら研磨で簡単に除去できるので、下地が出ない程度に研磨した後、上塗りするといつものような硬い塗膜が形成されました。

水ぶくれ現象が起きた箇所が限定的だったこと(全く問題なく塗れた箇所・パーツもある)を考えると、ポリパテの硬化剤添加量にムラがあって、硬化剤が極めて少なかったか多かったかのどちらかの箇所で、主剤か硬化剤の揮発成分が多めに出てサフに悪影響を及ぼしていたのではなかろうかと推測。

…ていうかこんな化学的なトラブル起こされても素人はわかんねーっつーの。

時間無い時に限ってこういう意味不明なトラブル起きるんすよね〜。

 

左脚以外では上半身パーツでも同様の現象が起きたので、これもツールウォッシュで白サフを除去↓

すると今度は粉々というよりシワシワになって剥離。

どっちにしても下地に食いついてない感ありあり。

溶けないのは恐らく白サフの成分がツールウォッシュに耐性を持っているということだと思います。

 

他のパーツはとりあえずダマも水ぶくれも発生せずに塗れた(又は補修できた)ので、表面の研磨傷を隠してツヤと質感を調整するためだけにグレーサフで軽く上塗りして終了。
ナイフで塗膜を削ぎ落とした目の二重部分も、な〜んかまだ厚ぼったい、というか目の形自体が以前と違うように見えたので、よくよく観察するとまぶたの輪郭(目の形を形成するライン)にも厚い塗膜があり、かなり目が小さくなっていたことが判明。

これを除去するとほぼ以前の状態に戻ったので、ここもグレーサフを軽く吹くだけにとどめて終了。

 

上半身をグレーサフで処理する前に、どうもイマイチ納得いかなかった腕の角度(又は肩の位置)を変更↓

1:一度切断して位置・角度を変更して接着。

2:パテ埋めして整形したものの、まだちょっと変だったので再度微調整。

3:今度こそフィニッシュ。

 

ちなみにこの一連のサフ処理において、何度もエアブラシから水が吹き出すことが多発しまして、コンプレッサーに付いてるセパレーター(フィルター)を見てみましたが水滴くらいしか付いておらず、念の為タンクのドレン(水抜き穴)も開けてみましたが、水がタプタプに溜まっているようなこともなく「なんで??」とまた意味不明なトラブルが起きて困惑。

ネットで調べてみると、どうも湿度が異常に高い場合はセパレーターやタンクがあっても水が吹き出すことが起きるとのこと。

この時期続いた雨で湿度が高かったようです。

原因はわかりましたが、そのまま作業続行するとまたイライラするのでなにか対策はないかと検索。

そこで見つけたのがこれ↓

クレオスの「ドレン&ダストキャッチャー」。

理屈で考えると、エアブラシの直前でゴミや水分を仕分けしてくれるので、かなり期待できます。

構造は至ってシンプルで分解清掃も可能。

実際に使ってみましたが、これを取り付けて以降水が吹き出すことは無くなりました。効果てきめん。

考えてみたら、ぼくのエアブラシはコンプレッサーからけっこう長めのホースでエアブラシにつながっているんですが、恐らくそのホースの中で水滴が発生していたのではないかと思われます。

なのでコンプレッサーのセパレーターやタンクには水が溜まっていなくても水が吹き出してしまってたのではないかと。

 

というわけでなんとかサフ処理は終了〜。やっぱサフ処理は嫌いだわ〜。でもやらなきゃ製品クオリティ上がらないし。

で、次は型作り。

本来ならここから先は業者さんに出して複製・量産になるんですが、原型完成が業者さんの締切に間に合いませんでした。

当初は原型展示しようと思っていたんですが、片脚のつま先立ちという、非常にアンバランスなポージングなので、安定させて展示するには足の裏に穴開けて軸打ちする必要もあり、なおかつその上のパーツ群も接着したりして崩れないようにしないと危ない。

展示が終了した後は接着を剥がしたり穴埋めたりしないとダメだし、その際に破損する可能性もあります。

それならいっそのこと自前でレジン化して試作品の完成見本を作った方が楽だと思ったわけであります。

これなら2体複製して表裏を見せることも可能になるし、後々展示品を販売することも可能で一石二鳥。

 

というわけで型取り開始↓

これは衣装パーツの粘土埋め工程。

この段階で気泡が発生(溜まる)するかどうかがほぼ決まるので、パーツの配置や角度を熟考します。

この辺のノウハウは過去作のイヴ以前の時代に自前で量産していた頃に身につきました。

おかげで業者抜きに近いレベルで複製することができるようになりました(さすがに全く同レベルにはできない)。

 

型両面完成↓

型取り作業はサフ処理同様、ほとんどクリエイティブな要素の無い、退屈で忍耐のいる作業ですが、サフ処理よりは楽。

 

同じようにして肌パーツの型も作ったらレジンの手流し作業に移ります↓

…っていきなり失敗〜。

クランプのゴムが少なかったようで下から漏れてしまいました。

これで1体分のレジンが無駄になりました(かろうじてレジンが全部流れ込んで硬化したパーツは予備に使えますが)。

 

気を取り直して今度は成功↓

向かって左が肌パーツ、右が衣装パーツ。

衣装パーツはこれでほぼ完了ですが、肌パーツはこの後細かくチェックして気泡やゴミが目立つところに出ているとボツになります。

なぜかというと、ぼくの塗装方法はサフレスといって肌部分はサーフェイサーを使用せずに、クリア系塗料(染料)をメインに使って透明感のある仕上げにしているので、気泡やゴミがあると補修してもそれを隠すことができずに目立ってしまうからです。

過去作でもお客さんに販売するキットはこうした理由でかなりのボツやアウトレット品(笑)が生まれまして「こんな効率の悪いことやってられっか!」と業者さんにお願いするようになりました。

複製品に使用される2液性レジン(ポリウレタン樹脂)は現在では「ノンキシレンタイプ」というものが流通しているのですが、この「キシレン」という成分が非常に有害で、ぼくが自前量産してた頃はノンキシレンタイプは存在しておらず、これがホントにキツかった…(ノンキシレンタイプでも有害成分が皆無というわけではないのでご注意)。

肉体的にも内蔵や生殖機能に悪影響が出る上に、精神的にもかなりダウナーになってしまう効果があったようで、何十個も抜いていると気泡やゴミの妨害もあって精神的にストレスMAXになり、シラフの今ではどういうロジックなのか想像つきませんが、死んだほうがマシなんじゃないかとか考えるようになったりして「これホントやばいな」と実感しました。

脳にも悪影響あったんだろうな〜。

本来は有機溶剤用の防毒マスクと、極力肌の露出を抑える服装(皮膚呼吸でも入ってくる)を着て、室内の換気も十分にしてやらないとヤバイということらしいんですが、ワンフェス前は真夏ということもあって、毎回薄着でマスク無しでやってたからすぐ影響出ました(後半はマスク導入しましたが皮膚呼吸で入ってくるので、体感ダメージはほとんど変わらず)。

ちなみに今回使用したレジンは肌色の方はノンキシレンタイプですが、白はキシレンあり。

でも抜いた数がそれほど多くなかったので特に酷い精神汚染(笑)はありませんでした。

もちろん2液混合して硬化した後の製品にはそんな有害性はほとんどありませんのでご安心ください(人体に害のないレベルでの揮発成分はあるかもしれないけど)。

 

気泡とゴミに関しては、今でもぶっ殺してやりたいくらいに腹立たしく思ってますが、目立つ部分に限って出てくるんすよね。

中でも意地でも同じ位置に出てくる気泡なんて、意思持ってんのかよ!と言いたくなるくらい不可解な挙動で出現します。

例えば顔パーツ。

左目の下まぶたの同じ所に気泡が出るので型に溝彫って対処したところ、その溝を無視して同じところに居座ってやんの↓

ぼくは人間等の生物に対してはそんなに怒ることはないんですが、こういう無機質な物体や現象が意思を持ってるかのごとく人間のすることに反発してくると、めっちゃ腹が立ちます。

こういう物理法則を作った目に見えぬ神的な存在(そんなもんが存在するのかわかりませんが)に腹が立ちます。

見えない所に出てくるならまだしも、必ずと言っていいほど目立つ部分に出てくるってのがもうイラ度MAX。

まぁ冷静に考えれば流体力学とかで説明できるんだろうけど、そんな理屈素人にはわからないしねぇ。

ちなみにこの気泡は流し込む際の勢いなのか、かき混ぜる際に出た気泡が運良くパーツに入らなかったのか、型の熱拡張の影響なのか、イマイチ理屈がわかりませんが、何回かやってたら出なくなりました。

 

結局衣装パーツは上手く抜ける率が高かった(品質ハードルも低いので合格しやすい)ものの、肌パーツの打率が低かったので、7体分抜いてやっとマトモなセットが2体分できました↓

やっぱこの作業も地獄だわ…。

 

そんなノットクリエイティブで地道な辛い作業も終わって、ここからは楽しい組み立て作業↓

これはパーティングライン消しと軸打ちが完了して仮組した状態。

パーティングラインは自前で型作りしたおかげで理想的な位置にラインを持ってくることができるので、非常に楽にできました。

業者さんの場合は経験値もあるので、ほとんど指示しなくてもほぼ満足な出来にしてくれますが、たま〜に「あ〜こっちにライン持ってきちゃったか〜」ということもあったりしました。

まぁ組み立てに障害が出るほどのものではなく、パーティングライン消しの切削・研磨でコンマ数mm形状が変わってしまうとか、原型で仕上げたサフ処理の質感が消えてしまう、といった程度の不満なので、塗装して組んでしまえばほとんどわからなくなる話です。

そういうこだわりのある箇所はちゃんと紙かなんかに書いて指示した方がいいかもしれません。

 

塗装して展示できるレベルになりました↓

塗装に関しては過去作同様の塗り方で仕上げました。

現在のトリブレインのウェブサイトではまだ載せてませんが、サーバーが切り替わる以前のサイトでは原型製作や塗装の工程も詳細に載せていたので、ものすごい情報量でした(1作品につきこのブログ記事と同じくらい、又はそれ以上の情報を載せてました)。

いずれ現在のサイトでも原型製作工程と完成品組み立て工程のページを作りたいと思っておりますが、いつになることやら…。

 

肌パーツの塗装が終わって仮組して観察していると、ちょっと首が長すぎるように思えてきまして、急遽首パーツを作り直し↓

1:原型を切断・短縮・パテ盛り。

2:整形して終了。

ちなみにグレーの頭部と上半身は色味調整失敗してしまったレジンを注型してできた1発目の複製品。

 

この新首パーツを再度型取りします↓

このパーツだけ複製するので新たに小さい型を作りました。

 

また気泡が〜↓

まぁこのパーツは衣装側だし、型の改良も簡単(多少バリが大きくても繊細な表現をする箇所ではないので気楽に大きい気泡抜きルートを彫れる)なのでこの気泡はすぐに出ないように型を改良して抜き直して終了。

 

首パーツの新旧比較↓

1:旧パーツ

2:新パーツ

目線が違うのは違うヘッドだから(1が試作品X-1、2が試作品X-2)。

2体作るんならちょっと目線変えてみようと思ったわけです。

どうせ1体は後ろ向きで展示するし、全く同じに作る必要もないので。

 

衣装の塗装はこれからだったんですが、ここでもうワンフェスまで時間が無くなってしまい、2体とも真っ白な衣装で展示することになりました↓

サフ処理での謎のトラブルさえ無ければ衣装の塗装もできただろうに…。

X-1が表向き、X-2が後ろ向きで展示することにしました。

 

その後ワンフェスも無事終了し、展示したミティ(当時は名称未定)もかなり評判が良く、商品化できてたらなぁ〜と悔しい思いもありましたが、いろんな方々とおしゃべりしたり、懐かしい友人と再会したり、やっぱりイベントは楽しいもんです。

 

首の長さを改修したミティですが、会場では照明が真上だったこともあり、顔が若干陰ってしまったのが残念ポイントでした。

家に帰ってから改めて観察していると、ちょっとうつむき加減過ぎるようにも思えてきたということと、左腕が少し長いということに気が付きました↓

1:改修前。うつむき加減以外にも、矢印部分あたりが飛び出ていておかしいです。

2:改修パーツの仮組状態。左腕も短縮しています。

 

上半身パーツも各部を改良しました↓

1:首パーツに隠れるエッジ部分の影響で、首パーツを複製すると肉厚がかなり薄い状態に成形されて、場合によっては穴が空いてしまうこともあったので、上半身側のエッジを丸めて、首パーツの肉厚を増量。

2:左腕も短縮。写真は接続部分にパテ盛りする前。

3:整形後のサフ処理も完了。

4:歴代首パーツ。Aが最初の長い首。Bがワンフェスで展示した首。Cが今回新造した首3型。

 

展示した試作品は役目を終えたのですが、販売もするので改善した首3型を取り入れないとお客さんに申し訳ない、というわけで型取り↓

1:型は2型の型を再利用。くり抜いた部分に粘土を詰めて新原型をセット。

2:反対側もくり抜いてシリコンを流すのですが、ある程度クランプしておかないと隙間から漏れたり、レジン注型時のクランプ圧力との差で成形品が歪んだりする恐れもあるので、このようにシリコンを流し込む穴の空いた板を挟んでクランプ。この板が無いとゴム部分だけ圧力がかかっていびつな型になってしまいます。

 

展示時では未塗装だった衣装パーツの塗装↓

白レジンなので、何も塗らなくても上塗り塗料の発色は良好なんですが、上塗りの食いつきと紫外線の影響による黄変を防ぐ意味で白サフを吹いています。

白サフは原型に使用して謎のトラブルを起こしましたが、レジンでは全く問題ありませんでした。やっぱポリパテが原因か。

ちなみに左腕の長さの改修は、原型では上半身パーツを改修してますが、この完成見本では上半身パーツだけ交換してしまうと注型ごとに色味調整していた都合で、顔や脚との色の差が出てしまう恐れもあったので、衣装側である左腕を短縮加工して対処しています。

 

この後は冒頭にあるように白と赤の本塗装を施して完成見本も完成〜。

これにて、約8年ぶりとなった新作1/6ガレージキット「ミティ」の制作記事は終了です。

2019.07.12 Friday

卓番と新作

来る7月28日に幕張メッセで開催される「ワンダーフェスティバル(通称ワンフェス、WF)2019夏」の卓番が決定しました。

 

7-33-04

 

です。

ディーラー名は以前と変わらず「トリブレイン」。

 

そしてWF当日に発売を目指していました新作1/6ガレージキットですが、間に合いませんでした…。

前回の記事の直後に風邪をひきまして、それを発端に咳だけが続いてまともに作業できなくなって病院駆け込んだりしたので、作業がさらに遅れてしまいました(まぁ咳が無くても間に合わなかったような気もしますが…)。

現在、原型はもうちょっとで完成というところまできていますので、可能なら自前で複製した試作品でも展示できればいいなぁと考えておりますが、これも間に合わなかったら原型そのものを展示しようと思います。

ただ、原型展示するとなるとパーツくっつけなきゃいけないし、破損の恐れもあるし、いろいろ面倒なのでなんとか試作品を作りたいです。

 

原型の写真ですが、とりあえず頭部だけチラ見せ↓

この髪型とリボン型カチューシャにはちょっとびっくりしたことがありまして、頭部が完成した7月10日に、ネットでポケモンの新作(ソード&シールド)情報が出てまして、そこで発表されてた「サイトウ」というキャラがこれとそっくりな髪型&リボンだったんです(細かく言うとリボンの位置は左右逆で形も微妙に違いますが)。

「これはパクリ疑惑が出てしまう!」とぼくは焦りました。

言い訳がましくなっちゃいますが、髪型はポケモン情報が発表される以前の6月中頃にほぼ完成していまして、リボンも6日に考えてマスキングテープで試作してました。

というわけで「決してパクリではありません」ということをここで宣言しておきます(笑)。

それにしてもホントそっくりでびっくりでした。

髪型だけならともかく、リボンまでとは…。

 

しかし最近のポケモンのキャラデザインって上手だなぁと思います。

特に女の子キャラはどれもツボります。

ああいうデフォルメ絵を描けるセンスが羨ましいです。

任天堂のゲームキャラってポケモンに限らず全般的にいい感じにセンスいいんすよね〜。

老若男女に愛されそうな感じとでも言いましょうか。

スプラトゥーンとかどうぶつの森のキャラもホント好きなんですが、ゲーム自体は本体持ってないのでやったことがないという…。

 

というわけで、また作業に没頭します。

原型が完成したら制作記事をアップする予定。

2019.06.10 Monday

新作1/6ガレージキット

遊びブログの方はたまに更新してたんですが、こちらのお仕事関連ブログは超久々。

昨日は原型師友達でもあり、とあるドールメーカーの社長でもあるA氏の全おごりでドールショーに行ってきました(いろいろありがとうございました)。

ドールショーは10年以上前に何回か行ったことがありましたが、会場である東京都立産業貿易センター(都産貿)が、いつの間にやら浅草のど真ん中に移転してまして、異国の声あふれる賑やかな街を観光することもできまして非常に楽しかったです。

 

いつものイベント(ワンフェス)ではディーラー側であることがほとんどなので、お客さんの立場でこういうイベントに来るのが久々でなぜか少し緊張しちゃいました。

そしてこのイベントのメインテーマであるドールの世界ですが、長いことドール関連情報を仕入れてなかったこともあって、見たことないドールがちらほら。完全に浦島太郎状態でした。

中でもmomokoのちびっ子版みたいなドールがいつの間にか誕生しておりまして、これがいろんな個人ブースでも飾られているのを目撃しまして、1/6ドール人気もまだまだ根強いんだな〜とちょっとうれしくなりました。

 

で、戦利品ですが、長年に渡り無計画に遊びすぎたために現在異常な貧乏生活に突入しておりまして、何も買わないつもりだったんですが、妙にチャチ可愛いドールを発見してしまい(笑)購入しました↓

たしか値札には「あさりちゃんミニ」と書かれていたような記憶。お値段200円。

絶妙にかしげた首(意図的な造形ではなさそう)と、キューピーちゃんより無造作感のあるポージングの腕、ぽっこりお腹の体型が、無垢なる幼児の可愛さを上手い具合に表現しています。

顔の塗装は1970年代っぽいノリで好感度大。

耳と口には同じサイズの穴が設置されており、耳飾りとかおしゃぶりとかのパーツを付けられるようになっているようです。

そしてなぜか靴と靴下が一体成型でモールドされており、他はスッポンポンという、シュールな作りがまた味わい深い(本来はなにか着てたんだろうけど)。

頭頂部からは妙に長いヒモが出ていて、おそらくカバンにぶら下げたりできるように付いているものでしょう。

背中にはキノコ頭のキャラの下に「ホッピンドール」か「ポッピンドール」と読める文字がセットになったロゴマークがモールドされてたので検索してみましたが、一切情報なし。

 

そのロゴマークのアップ↓

まぁ顔つきや塗料の色味から恐らく1970年代の日本で作られたものだろうと推測。

このあさりちゃんミニが置かれていた隣には、少し大きめのあさりちゃんもあったんですが、それも買っときゃよかったかも…。

ていうかこれホントにあさりちゃんっていう名前だったんでしょうか(笑)。

昔あった少女漫画のあさりちゃんとは全く似ても似つかないので関係はないと思いますが、なかなかこの造形に似合った名前だと思いました。

購入時、閉会時間も迫っていて、他にもまだ見てない所もたくさんあったので焦ってしまい、ディーラーさんに詳細を聞くこともないまま立ち去ってしまったことを今後悔。

 

※追記:背中のロゴをもう一度よく調べたら「キュピナドール」という名称であることが判明。

調べたら商品名というより着せ替え人形の総称のように使われているようですが、明確な説明をしているサイトが皆無で、結局イマイチ正体不明です(笑)。

語感からすると「キューピーのような人形」という意味合いなんでしょうか?

 

※追記2:さらに調べたらキュピナドールはれっきとした登録商標で、「あさりちゃん」という名前の商品もあることが判明(メーカーは恐らく毛糸や手芸用品で有名なハマナカ)。

ただ、今回購入したあさりちゃんミニと全く同じヘッド&髪型のものはネット検索では見つからず(同じボディに違うヘッドが載ってる画像は確認できました)。

キュピナドールはいろんなタイプのものがあり、ヒト型以外に、瓶にかぶせて手編みの服を着せたりする胸像のようなタイプもあるようです。

背中のロゴもキノコ頭ではなく、天使を象ったマークであることが判明。

今回購入した「あさりちゃんミニ」は、レトロ物であることは確実のようです。

 

それにしても歴代リカちゃんとか、こういったお子様向けドールの素朴な造形って、実はすごい上手なんだなぁと痛感します。

デッサンとかリアリティという要素は考慮されていないにも関わらず、こんなにも愛らしい造形ができる人ってすごいと思います。

 

帰宅後によく見ると少々汚れてたのでクリーニング↓

頭のヒモは邪魔なので内部から引っ張って脳内に収納。

そして、素っ裸に靴(笑)のままなのもなんだか可愛そうに思えて、手持ちの1/6ドール用衣装をいくつか着せてみました↓

綿パン。幼い少女特有のモコパンっぽくなるかと思いきや、オムツっぽさ満点になりました。

 

1/6用にしてはかなり小さいキャミソール↓

なんだかハリウッドセレブがレッドカーペットを歩く際に着ているドレスのようなゴージャスな出で立ちに(笑)。

 

22cm前後のドールだとお腹が見える短いトップス↓

ちょうどいいサイズ感ですが、お尻が丸見えで梅雨の季節にはいささか寒々しい。

 

飾り気のないノースリーブ↓

まぁ少々丈が長すぎるけど、これが無難かな〜と思いきや、やっぱりハリウッドセレブっぽくなるキャミの方が面白いので、そっちをあさりちゃんミニの定番衣装に決定〜。

…といった感じでドールショー楽しかったです(笑)。

閉会後は浅草の路地にあった味噌カツ専門みたいなお店でメッチャ美味い味噌カツ定食を、同行していたA氏にごちそうしていただき大満足。

 

さて、タイトルにある新作1/6ガレキですが、もちろんあさりちゃんミニのことではありません。

マジで金欠なので、5月頭頃から大急ぎで今夏のワンフェスに出すやつを作り始めたんですが、意外と調子よく作業が進んでイイのができそうな感じです。

まだ中途半端な状態なので、現状の顔部分だけ公開↓

毎回、新作を作る度に「今までの顔と違うタイプの顔にしよう」と思いつつ、やはり手癖の影響なのか似たような感じになってしまうことが多かったんですが、今回は思い切った薄〜い目にしてみたら今までに無い、いい感じの切れ長の目になりました。

これは等身大のRSHシリーズで得たノウハウも多分に活かされていると我ながら思いました。

身体はかなりエロス度の高い感じになるかと思います(成人ブースではないのでドエロではありません)。

 

問題は、これが夏WFに間に合うかどうか…もっと早く始めてればよかった〜と、夏休み末期の小学生みたいなことを言いたくなりますが、ぼくの場合こういった繊細な創作物は、精神的なノリとかイマジネーションが好調になってない状態で始めてもイイものはなかなかできないものでして、結局時間がかかっちゃったりします。

事務仕事のように、早く始めてサッサと終わらせればいいというような単純なものではないのが、こういった創作活動の一筋縄ではいかないポイントなんすね〜と言い訳。

さらに現在、車の車検も間近に控えておりまして、車検を通してからこの原型が完成したとして、果たして量産できるだけの資金が残っているかどうかという、非常に厄介な問題もありまして…。

大地よ、海よ、そして生きているすべてのみんな…このオラに、ほんのちょっとずつだけお金をわけてくれ…!!!

といった現状です(笑)。

2018.07.17 Tuesday

塗装見本と卓番のお知らせ

前回の記事で予告した新文鳥ヘッド4種の塗装見本が完成しました!

 

各ヘッドのご紹介の前にドールアイについての話。

今回のヘッド4種は全て8mmアイに合わせて裏のくぼみを作っていますが、初代文鳥ヘッド(オビツ製作所21-03ヘッド)のユーザーさんがメイクしたものの中には6mmアイでうまい具合に魅力的な顔に仕上げている方もいらっしゃる(ネット検索でみつけた)ようで「へぇー!6mmも使えるんだ〜」と原型作った本人が驚いた事がありました。

新ヘッド群も最初8mmアイの各色をあれこれ付けてみたんですが、どうしても瞳の大きさが大きすぎる感じ(これは初代文鳥ヘッドを作った時にも思ってた)だったので、今回初めて6mmアイも試してみました。

すると、BH-3以外は6mmの方が似合うような気がしました。

 

百聞は一見にしかずということで、まずはBH-2からご紹介↓

ウィッグつける前です。

アイはオビツEY06-G12(グラスチックアイ6mmのレッド)です。

8mmだと目全体がほとんど瞳で埋まって白目がほとんど見えませんでした。

6mm専用で作りゃよかったかな…と一瞬思いましたが、6mmアイなんてかなりニッチな商品なので、8mmも無加工で付けられる方がいいかと結論。

ウィッグを付けた状態↓

ウィッグはパラボックスPW21-02-DB(前髪有りロングストレートのダークブラウン)をカットしたんですが、1/6ウィッグのカールをどうすりゃいいのかわからず、オカルト系の挿絵に出てくる日本人形みたいな感じになってしまいました(1/6サイズのヘアアイロンって無いのかな)。

サイズも3.5インチということで最小のはずなんですが、かなりデカイです。

ギュッと圧縮させるいい方法ないもんかな〜。バラして貼り付けるか。

ちなみにボディはセキグチのmomoko dollの色白タイプで、等身はこんな感じになります↓

服装はmomokoのものに、個人の方が販売してたものを組み合わせ。

かなり小顔なので21cmクラスのボディでも合うかも(まだ試してない)。

 

次に量産直前に大幅に改変したBH-3↓

↑これも最初BH-2と同じく6mmにしてみたんですが…

正面から光が当たってないと人相悪くなっちゃう(笑)ので8mmに変更↓

しかし、8mmだと今度は瞳が大きすぎる気がしたので色でごまかしました。

やっぱ自作アイ作った方がいいのかなぁ…。

ちなみにBH-2では目の取り付け部分のバリを取っただけで違和感がなかったのですが、このBH-3は下まぶたがちょっと厚いように見えたので、裏側から6mmボールカッターで微妙に削ってアイの取り付け位置を微調整しています。

ウィッグはたしかオビツ27WG-S02-05(1/6ウィッグSセミロングのアッシュゴールド)だったと思います。

オビツのSサイズウィッグは他社の3.5インチと比較して、少し小ぶりのようなのでちょうどいい感じです。

ボディはアゾンインターナショナルのピュアニーモフレクション フル可動 XS 女の子 白肌というやつで、等身はこんな感じ↓

かなり子どもっぽいです。

このボディは基本的にアニメ系寄りな造形ですが、デフォルメが絶妙に上手いと思います。

服装は全部アゾンのものです。

 

次は、昨年の夏に手流し量産版を少量販売したBH-4↓

このヘッドは8mmでも悪くはないのですが、今回6mmアイを入れてみたらこれもかなり良い感じでした。

ただ、これもBH-3と同じく下まぶたの裏側を6mmボールカッターで若干削って、アイ取り付け位置を微調整しています。

ウィッグはオビツ27WG-S01-02(1/6ウィッグSショートのダークブラウン)です。

このウィッグが一番ジャストサイズ感あります。帽体も深いのでズレにくい。

ボディはオビツ24BD-F101-S(24cmオビツボディ バストサイズS)です↓

等身的には一番バランスがいい感じになります。関節も各メーカー中ダントツで高品質。

服装はアゾンとmomokoの混成だったかな?

ちなみに8mmアイにピュアニーモXSボディの組み合わせはこんな感じ(昨夏の手流し版ヘッド)↓

このウィッグはグリブ[3-4"]Round Cutのキャラメルブラウン。

毛がかなり細くてしなやかなんですが、縮れもちょいちょいあります。

大きさはやはり若干大きめですが、後ろに寄せてごまかせる範囲でしょうか。

 

最後にBH-5↓

このヘッドも8mmアイは若干瞳が大きく感じるので6mmにしました。

BH-3、BH-4と同じく、まぶた裏の切削でアイ取り付け位置の微調整もしています。

ウィッグは上記にあるグリブのものです。

ボディはBH-4と同じオビツ24です↓

シャツが大きすぎ&汚いのは見なかったことに…(どこのメーカーか失念)。

逆にスカートはアゾンのピュアニーモXS用なので小さすぎですが、胴体が軟質素材なのでなんとか着れました。

靴はオビツ24SH-F001(OBITSU24用 ストラップシューズ)の黒。

 

というわけで新文鳥ヘッド4種、堂々完成〜。今、君の手に!←昔の特撮ヒーロー系超合金のCMのセリフ。

ソフビよりも加工しやすいレジン製ですので、改造や塗装も楽々です。

ぜひ皆様のセンスで可愛くしてやってください。

発売は7月29日のワンダーフェスティバルからとなります(通販は同日、ぼくが帰宅してからになります)。

価格は…

★顔表面に一切気泡やゴミが無いA級品:1,000円

★小さな気泡(1mm以下だけど肉眼で見える)が出てるけど塗装の仕方でごまかせる(と思う)B級品:500円

★目立つ所に気泡が出てるC級品:300円

★ゴミや気泡が多数出てるD級品:100円

の4グレードあります(笑)。

数はそれほど多くないので完売の際はご了承ください。

 

忘れるとこだった、ワンフェスの卓番が決定しました。

ディーラー名:トリブレイン 卓番:6-07-03

です。

ワンダーフェスティバル2018夏、開催日は7月29日(日)、会場は幕張メッセでございます。

出し物は上記ドールヘッド4種、あとは過去作の展示とか、製作中の原型展示もできればいいなぁと思っております。

2018.07.05 Thursday

文鳥ヘッドの仲間が増えました

なんか非常に久々な気がするお仕事関連ブログですが、来たる7月29日に幕張メッセで開催される「ワンダーフェスティバル2018夏」で販売する商品がやっとできました!

 

その商品は1/6ドール用ヘッドです↓

全部で4種類。

商品名は向かって左から「BH-2」「BH-3」「BH-4」「BH-5」と命名。

BHとは「文鳥ヘッド」の頭文字から。数字は制作順です。

ちなみに初代文鳥ヘッドは、ご存知の方も多いとは思いますが、オビツ製作所さんの21-03ヘッドの通称です。

全て8mmドールアイに合わせて作ってます。

素材はポリウレタン(レジン)なので柔軟性はありませんが、一般的なソフビヘッドよりも改造や塗装がしやすくなっております。

 

昨年の夏ワンフェスで販売したBH-4の他に、今回初売りとなるBH-2、BH-3、BH-5も追加しました。

量産方法も前回のBH-4が手流しの自家量産だったものを、真空脱泡機による自家量産にバージョンアップ(でも自家量産…)。

ホントは複製業者さんに頼むつもりだったんですが、原型が全て完成してから、以前お世話になってた複製業者さんに連絡したら、もう個人からの依頼は受けてないとのこと…そういやこの業者さんにコンタクトするのは約6年ぶりだったので、その間に会社も大きく立派になられたようです…。

そこで他の複製業者さんに片っ端から連絡してみたものの、やはり遅すぎたようで全滅。

もう自家生産しかないやんけ〜と思った時、一番身近で何度もお世話になってたダイキ工業さんの存在を思い出しました。

ダイキさんでは過去何回かお仕事をいただいただけではなく、2006年に製作した、手流し方式では難しい複雑な形状のパーツがあるフィギュアキットの「イヴ」の自家量産(この頃はまだ業者さんに頼んだことがなかった)をする時に真空脱泡機(というか工場)を貸していただいたことがありまして、今回も藁にもすがる思いでお願いしたというわけであります。

もちろん社長さんからは快くOKをいただきました。

 

しかし、こんなシンプルな形状のヘッドなら手流しでもいけるんちゃうかと思いますが、前回の旧4型ヘッドの複製でいろいろ不都合がありまして、真空脱泡機ならその全てが解決できるであろうと判断したわけです。

前回の不都合というのは、微細気泡が顔表面に出てしまったことと、個体差で色ムラが出ることです。

微細気泡はレジンの劣化によるものだったので、新しいものを使えば恐らく大丈夫だとは思うのですが、色ムラが解決できていませんでした。

前回では型をホカホカに温めて流し込めば色ムラが出ないという説を採用して、ヨーグルトメーカーを使用して量産しました。

たしかに今のところ色ムラは出てないんですが、過去の色ムラの出方を見て「もしかして、混合不良だったのかな?」と今更ながらに気が付きました。

手流しの際はいつも気泡をなるべく出さないように優しくかき混ぜていたんですが、それが仇となって流し込み最後の方の混合しきれていない液が悪さをしていたのではないかと。

まぁ型を加熱することで解決するとはいうものの、この色ムラは長期間のブランク後に出てきたりと質の悪いものなので、型の加熱だけではどうも不安。

そこで真空脱泡機ならば、劣化(吸湿)したレジンの微細気泡もある程度出なくなる(真空によって水分が蒸発する)し、混合不良も真空による沸騰(気圧が下がると液体の沸点が下がる効果で、常温のレジンもボコボコボコ〜と沸騰します)で完全にかき混ぜられます。

 

というわけで早速、真空脱泡機用の型を作りました↓

手流し用の型はアンダーゲート方式といって、流し込んだレジンが下から注入されていき、型の上に向かって空気が抜ける構造にして型の内部をレジンで満たすやり方なので、型の上に空気の抜けない部分があるとそこに気泡ができてしまいます。

パーツ形状が複雑だと、この辺の型設計で頭を悩ますことになります。

しかし真空脱泡機だと上記写真のように型の上から入れるだけで、空気抜きのルートが無くても大丈夫。

ただ、レジンの溜まるプールを上部に作っておくか、プールがない場合は注型時にガムテで枠を作ってプールの代わりにする必要があります。

そこに混合したレジンを一気に注ぎ込んで、真空脱泡機の蓋をして作動させるとビールの泡のような微細な発泡が始まります。

それが盛り上がってくると次第に泡が大きく、レジンの粘度も水のように下がってボコボコボコ〜と沸騰した状態になります。

その沸騰がピークになったあたり(それ以上変化しない状態)でバルブをプシューと開けてやると一気にレジンが型の中に吸い込まれていきます。

でもそれ1回だけだとまだ中に気泡があるので、何度かバルブを開け締めして中の気泡を吸い出します。

ほぼ気泡が出なくなったら終了。

もちろん上記作業はレジンの硬化が始まるまでの短い時間で終わらす必要があります。

…なんて偉そうに語ってますが、初日は12年ぶりに使う真空脱泡機のやり方をほとんど忘れてて、5回ほど失敗しました…。

そんな作業を2日にわたって続けた結果がこちら↓

2日目も材料が無くなるまでやるつもりだったんですが、途中で型が壊れてしまい強制終了。

この型取り用シリコン、安いんだけど耐久性低いな…次からは多少高くてもちゃんとしたやつ買おう。ていうか早めに完成させてりゃ自家量産しなくて済んだっつーの。

 

さて、重要な商品の仕様ですが、顔表面に一切気泡やゴミが無いまともなA級品に加え、小さな気泡(1mm以下だけど肉眼で見える)が出てるけど塗装の仕方でごまかせるB級品、目立つ所に気泡が出てるC級品、ゴミや気泡が多数出てるD級品、の4グレードができました(笑)。

価格は…

A級品:1,000円

B級品:500円

C級品:300円

D級品:100円

と、させていただきます。

 

首の接続部分はこのような部品が付属します↓

コップのような部品はオビツ24ボディの首接続部に取り付けるもので、これを使うことによって首の脱着が簡単にできるようになり、首の取り付け高さも好みに応じて多少調整できるようになります。

オビツボディ以外のボディ(ピュアニーモとかmomokoとか)にも、ボディ側の軸を少し削る等の小加工で簡単に取り付けできます(削らなくても入るかもしれませんが、かなりキツイです)。

オビツ24ボディのフレームに取り付けた様子(ヘッドはBH-5)↓

ネジ穴もあるのでしっかり取り付けできます。

ゴム部品は接着する必要はなく、はめ込むだけなので簡単です。

黄色い胴体は現在製作中のオビツ24ボディ用の体型変更パーツです。

ちなみに現在こんな感じ↓

オビツ24ボディは非常に良い造形なんですが、まだ多少アニメ寄りな造形であることと、下半身がちょっとムッチリしてるので、もうちょいリアル寄りな造形にして、ぼく好みの華奢な雰囲気に変えようと思います。

内部フレームと関節部分だけ純正部品を使用する形になります。

 

では各ヘッドについて説明。

まずはBH-2↓

BH-2〜BH-4までは2014年にある程度形になってたものですが、このBH-2は左目が微妙〜にズレてるように見えたのでそこだけ修正してフィニッシュ。

ちょっと大人びた顔なのでmomokoボディのような高身長ボディにも似合うんではないでしょうか。

 

BH-3↓

これは元の状態から顔をかなり変更しました。

ちなみに元の顔はこんな感じ(写真のホワイトバランスが違うのでかなり黄色い)↓

元の顔もそんなに悪くはないんですが、こういった微笑などの決まった表情は可動ドールには向いていないように思えたのと、なんかラインナップがツリ目ばっかりになりそうだったので、思い切ったタレ目顔に変更。

改造後はかなり子どもっぽい感じになったかと思います。

 

BH-4↓

これは昨年の夏に販売したものとほとんど同じ顔です。

 

BH-5↓

これは他のヘッドと少し違い、口が半開きになっていて歯が別パーツになっています。

少しローアングルにすると歯がよく見えます↓

フィギュアキットでは何度か歯が別パーツになっているものを作ったことがあったんですが、ドールヘッドの場合、首の接続もあるのでスペース的にかなり厳しかったです(軸が刺さる部分が歯のすぐ後ろに来る)。

歯パーツをかなり小さく作れば簡単なように思えますが、首穴が歯より高い位置なのでかなり入り組んだ構造になってしまい、型作りや、キットの組み立てが非常に難しくなる可能性がありました。

そこで首穴と歯を一体パーツにすることで、シンプルに首穴と歯の共存を可能にしました↓

ズレることもなくカッチリはまります。

 

さて、気になる塗装をした状態ですが、実は昨日量産し終わったばかりでまだ作ってません。

塗装見本は次回の記事で掲載いたします。

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